僕はこうして科学者になった―益川敏英自伝

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僕はこうして科学者になった―益川敏英自伝

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  • サイズ B6判/ページ数 230p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784163904931
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

2008年にノーベル賞を受賞した著者の初の自伝。宿題を一回もしなかった少年は、いかにして世界に名だたる物理学者になったのか?2008年にノーベル賞を受賞した著者の初の自伝。宿題を一回もしなかった少年は、いかにして世界に名だたる物理学者になったのか? 科学者を目指す人はもちろん、理系・文系の進路に悩む人にもお勧めです。



「大してうれしくない」「バンザーイ、なんてやらないよ」

受賞の報せについ口をついた憎まれ口。実はノーベル財団からの電話が高飛車で、腹を立てていたのだった――。

2008年にノーベル物理学賞を受賞した物理学者・益川敏英氏の初の自伝。中日新聞・東京新聞での連載中から近年にない大きな反響を呼んだ記事を単行本化。

率直な発言の醸し出す自然なユーモアで人気となった益川氏が、いかに科学者となりノーベル賞を受賞したのか。その研究者人生を様々に愉快なエピソードを交えつつ、飾らない語り口で綴る。

1940年に名古屋市で家具職人の長男として生まれた益川氏は、科学や技術の雑学に詳しかった父親の影響で、科学に興味を持つ。しかし学校の勉強は大嫌いで、宿題など一回もやったことがなかった。次第に数学や理科は進んで勉強するようになるが、英語嫌いは今に至るも直っていない。英語の論文は書かないし、ノーベル賞受賞記念のスピーチも初めて日本語でやらせてもらったくらいだ。

高校の成績も悪かったが、新聞で名古屋大の物理学者・坂田昌一教授が発表した画期的な学説を知り、大学進学を決意。父親との大ゲンカの末に進学を果たす――。

同級生との激論や、思わず吐いてしまう暴言の影響などものともせず、益川青年は研究に取り組み、ノーベル賞を受賞することになるテーマ「CP対称性の破れ」に出会う。ほかに結婚30年目に知った妻の真実、湯川秀樹博士に意見したエピソードなど、数々の逸話が魅力的だ。

ノーベル受賞記念講演(日本語)も全文収録。

益川 敏英[マスカワ トシヒデ]

内容説明

初の自伝。宿題嫌い、英語嫌いからノーベル賞へ。ユーモアあふれるエピソードでつづる“理系人生”。日本語で行ったノーベル賞受賞記念講演も収録。

目次

握手
予感
カチン
泣いた
爆弾
砂糖問屋
砲台
銭湯の道
図書館通い
ばれた〔ほか〕

著者等紹介

益川敏英[マスカワトシヒデ]
1940年愛知県生まれ。理論物理学者。1967年名古屋大学大学院理学研究科博士課程修了。京都大学基礎物理学研究所教授、同大学理学部教授などを経て、名古屋大学特別教授・素粒子宇宙起源研究機構機構長、京都大学名誉教授。2008年ノーベル物理学賞受賞。専門は素粒子理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

けんとまん1007

22
さすがの益川節。益川先生独特のユーモアのセンスに溢れている。声が大きくて、気になることには、必ず関わっていくという姿勢。それを前面に立てながら、苦労については、苦労としないようなのが素晴らしい。以前読んだ本と合わせて、益川さんの視点の位置。それは、絶えず、真実を求め、また、市井の人としての在り方にあると思う。ここがズレてしまうと、科学者でなくなるし、それ以前の人としての意義が無くなってしまうのだろう。2018/01/17

のぶのぶ

15
「私の住む名古屋の地で今科学が作られている!!ならば私もそれに加わりたい。」高校時代、大学は議論、大学院へは、ドイツ語の試験を白紙で出す、う~ん、興味深い。「CPの問題は気が熟している。」8年間、寝かしておいて、いろいろな論文が出てきて熟すのを待つ。徹底的に考え、できないことがわかったときに、クオークを4つでなく6つで考え始める。でも、そのときは、3つしか見つかっていない。CP対称性の破れ、理論はできても本当に実証されるまでに30年かかった、すごい。この手の科学者、研究者の本は本当に面白い。2016/08/07

toshi

13
副題に「益川敏英自伝」とあるけれど、自伝風エッセイという感じの内容。物理と数学が得意で英語ができない、合理主義者でちょっと我が儘ということで他人のような気がしない。 読んでみると益々その思いが強くなった。 時代背景が違うけれど、少年時代に考えていたことや、興味を持ったことなんか自分の思い出とダブルことばかり・・・・。 最終的に益川先生は理学、私は工学を選んだところから進む道が違ってきたけれど、益川先生のように私にも尊敬できる先生がいたら同じように研究者の道を歩んだかも。 それにしても英語は・・・。2016/08/31

ぐっち

8
人を突き動かす原動力は「憧れ」。2018/02/03

ひとえ

6
散歩とお風呂が重要なのは度々見かける. ノーベル賞級の発見に至るのにおよそ50日近くかかった, とある. 益川先生の頭脳が凄いのか, お風呂効果なのか. アルキメデスのような話だ. 読みやすい内容および文章であった. 2016/08/14

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