出版社内容情報
町会所から千両箱が消えた! 前代未聞の事件は幕閣の醜聞に発展する。殺される証人、予測不能な展開。狡猾な事件の黒幕に迫れるか。
冷酷非道な悪に立ち向かう同心の決死の闘い
町会所から千両箱が消えた! 前代未聞の事件は幕閣の醜聞に発展する。殺される証人、予測不能な展開。狡猾な事件の黒幕に迫れるか。
内容説明
南北の両奉行が仰天した、前代未聞の町会所襲撃事件。唯一の手がかりは柳腰で豊満な絶世の美女。上からお叱りを受けた仲間のため鏡三郎はワルの中のワルを追う。大人気シリーズ第9弾。
著者等紹介
佐藤雅美[サトウマサヨシ]
1941年兵庫県生まれ。早稲田大学法学部卒業。雑誌記者を経て、作家となる。85年『大君の通貨』で新田次郎文学賞、94年『恵比寿屋喜兵衛手控え』で直木賞を、それぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
baba
33
丁寧に仕掛けられた舞台と美女に騙され、鮮やかに強奪された二万両。今回は鏡三郎の出番なし、周りに振り回されながらもあれやこれやと推理して事件解明導き出した梶川の独り舞台。佐藤さんのいつもの淡々とした文章でテキパキと物語がすすみ実に心地よい。絡んだ糸が次第に明らかになり面白い。 2016/05/01
ソババッケ
12
シリーズ9作目。向柳原にある町会所に盗賊団が押し入り、2万両を強奪した。南北町奉行所全体の面目に関わる大事件で、廻り方役人全員に号令がかかる。町会所は貧民救恤機関で幕府後援のもと民営で運営され、積立金も46万両にも登っている。今回は鏡三郎には出番はなく、梶川三郎兵衛が活躍する。事件はこの年(天保4年)の飢饉で江戸の町民に白米と銭の支給がなされた直後に発生。梶川はささいな偶然により得た情報を積み立てて事件の骨格を推察していくのだが・・・。今回も町会所、名主、書替奉行の業務を詳述しており興味深い内容。★3.52016/06/04
mushoku2006
11
この作品も安定の面白さ。 毎回同じような感想になっちゃっているんですけど、 そうとしか言いようがない。 いつまでもお元気で書き続けてほしい、 ただただ願うのみですよ。 2016/05/10
めにい
9
淡々と進むようで、混乱の極みまで連れられて。しかし複雑な糸を粘りと偶然に導かれて大団円。とはいえ首謀者の結末はなんとも。。。これも仕組まれたことだったら面白いのになあ。と。。。しかしこの物語で物語らしくない展開が佐藤さんの魅力なのかも。2016/06/13
うさこ@タッタカタ
7
鏡三郎出番なし。もはや番外編か 黒幕にたどり着くまでが長かったけど、ちょいちょい笑えた。もう少しファミリーの話読みたい。2016/11/04