卜伝飄々

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  • サイズ B6判/ページ数 316p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163903187
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

剣豪は、やがて剣を使わぬ境地へとたどり着いた…。無敗の男・卜伝の伝説はいかに作られたのか。「耳袋秘帖」の著者が描く剣豪小説。

内容説明

諸国を巡り、多くの伝説を生んだ塚原卜伝。数百戦で、刀傷ひとつ負わなかった男が剣の道を極めた先に見たものとは…頂きへと運ぶ一陣の風のごとくさらなる高みを目指す老境の姿を『妻は、くノ一』『耳袋秘帖』の著者が、数々の伝承から着想を得て、軽やかに描いた等身大の人間・卜伝。

著者等紹介

風野真知雄[カゼノマチオ]
1951年福島県生まれ。立教大学法学部卒業。雑誌記者を経て、作家となる。93年「黒牛と妖怪」で第十七回歴史文学賞を受賞し作家デビュー。2002年に、第一回北東文芸賞を受賞。15年に「耳袋秘帖」シリーズで、第四回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

旅するランナー

213
老成円熟期の塚原卜伝のいろんな逸話が描かれます。飄逸としてます。いまだに新しい技を探究したり、相手の顔にツバを吐きかける必死さを見せたり、これまでの生き方に疑問を持ったり...それでもやはり強いのです。宮本武蔵、足利義輝、細川藤孝なども登場して、なかなか興味深いです。時代小説愛好者にはオススメの逸品です。2021/05/04

いつでも母さん

94
風野作家の作だからなのか?まさしく飄々としていた卜伝。勿論会ったことはないがこんな晩年を生きるのが心底良いなぁと思わせてくれる作品だった。『無手勝流』なんて凄いんだ。皆がこれを得とくしていたら良かったのになぁ。剣豪としか知らない卜伝だったが、一気に好きになってしまった。タイトルも秀逸だと思った。読後は、少し暗澹としていた心が、ふんわりしなやかになったような気がする(多分、今だけだろうが・・)2016/01/30

あかは

41
塚原卜伝に関する短編集。卜伝のことを知っていた方が楽しめるかも。でも、すっきりしていて読みやすいです。以前NHKで卜伝のドラマを堺雅人さんでやっていたのを見ていたので、楽しかったです。2015/12/18

ハッチ

25
★★★★★塚原卜伝の短編集。剣豪とは聞いた事あるが、小説としては初めて読んだ。戦国時代の剣豪で百戦錬磨。飄々と言う言葉が一番似合う。その強さの秘密は何でもあり。相手を事前に調べ、使える物はなんでも使う。時には唾をかけて相手を倒す。武士というよりはなんだろうな、只々強い。その為には何でもあり。まぁそう言う事なんだろうな。面白い作品でした。2015/10/11

onasu

24
角田光代さんの本を探しに行ったのに、図書館で隣にあったこちらを…。  剣聖塚原卜伝の晩年を描いた七編+後段。ギラギラした功名心は影を潜めたが、飄々と技を追い求める気力はあり、そんな中での悩みは女にもてないこと。何て言っていたら、ハニートラップ。枯れてはいないんだね。  上策は、勝負を受けないこと。でも、避けられなければ、卑怯と謗られようが、あらゆる手段を講じて勝つ。  読み易さは、流石の風野さん。剣豪将軍義輝や細川藤孝、松永久秀も出てきて、やっとこさどの時代の人だか分かった。あと教訓としては、健脚だな。2016/06/17

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