山崎豊子先生の素顔

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  • サイズ B6判/ページ数 283p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163903057
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

出版社内容情報

現代のタブーに迫り、戦争と平和を問い続けた国民的作家・山崎豊子。その素顔と創作の現場を52年間一心同体で支えた秘書が明かす。

『白い巨塔』『華麗なる一族』『大地の子』『沈まぬ太陽』『運命の人』……。現代のタブーに迫り、戦争と平和を問い続けた国民的作家・山崎豊子。
その素顔と創作の現場を、52年間支えた秘書が明かす。

「秘書、求む」の張り紙を見て訪れた先は、「あんさん、二、三年持ったらええほうでっせ」と怖れられる女性作家の家――。それが、山崎豊子という渦潮に巻き込まれる歳月の始まりだった。
「意見なき者は去れ」が信条の作家は、新人秘書にも絶えず感想を求め、小説をめぐって熱いバトルが続く。「小説はテーマで50点」などの小説作法から取材秘話まで。
「文藝春秋読者賞」受賞の回想録に大幅加筆した決定版!

内容説明

「白い巨塔」「華麗なる一族」「大地の子」「沈まぬ太陽」…52年間、一心同体となって国民的作家を支えた秘書の回想録。「文藝春秋読者賞」受賞作に大幅加筆。

目次

序章 真実の姿を伝えたい
1章 「秘書、求む」の張り紙から―『女系家族』
2章 意見無きものは去れ―『白い巨塔』から『続白い巨塔』まで
3章 金融界の聖域に挑む―『華麗なる一族』
4章 海外取材を重ねて―『不毛地帯』
5章 戦争がもたらした悲劇―『二つの祖国』
6章 中国取材の扉が開く―『大地の子』
7章 現代の流刑と空の安全―『沈まぬ太陽』
8章 「先生は、日本一の作家です」―『運命の人』『約束の海』
終章 努力する限り、人間は迷うだろう

著者等紹介

野上孝子[ノガミタカコ]
1939年(昭和14年)、名古屋市生まれ。1962年(昭和37年)、大阪女子大学国文科卒業。以来52年間、山崎豊子氏の秘書として仕えた。「文藝春秋」2013年12月号掲載の「山崎豊子先生の素顔」で、第七十五回文藝春秋読者賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はたっぴ

87
山崎さんが亡くなった翌年に会社の先輩とほぼ全作品を(再読含め)読みあった。そして山崎さんのご実家の昆布屋さんから昆布佃煮を取り寄せて美味しく頂いたものだ。今回、元秘書の野上さんの著書を読み、改めて山崎作品の素晴らしさを実感。別書で膨大な取材ノートやテープを拝見したが、こちらでも創作秘話がふんだんに語られており、この一冊が小説のようだった。野上さんが女性としての幸せを諦めた瞬間が描かれていて切なくなったが(時には家族以上に)山崎さんを支え続けた功績はとてつもなく大きい。偉人伝のように面白く感動しつつ読了。2016/09/09

starbro

33
山崎豊子スペシャル・ガイドブックに続いて、彼女を52年間に渡って支えた秘書の回想録を読みました。秘書というよりも助手に近いイメージだと思いますが、身近でずっと一緒に仕事をして来たからこそ書ける内容です。胡耀邦(中国の元首席)のエピソードが一番印象強く残りました。山崎豊子は小説のタイトルにかなり拘っていたからこそ、流行語になるようなネーミング(華麗なる一族、白い巨塔等)が誕生したんでしょうね。現在進行形の二つの全集完読プロジェクトの目途がついたら、山崎豊子全集にチャレンジしたい気持ちが強まりました。2015/09/29

kiho

18
1冊の本を書き終えるまでこれほどの時間を費やされていたとは…社会を描く山崎豊子さんだからこそ、そして身近にいた野上さんだからこそ綴れる真実、作品の存在の重みをあらためて実感しました。映像化における俳優さんとのエピソードも感慨深いものが…田宮二郎さん、渡辺謙さん、上川隆也さん…演じる深さのある山崎作品⭐2015/12/27

ひかりパパ

12
山崎豊子の秘書を長年された方の回顧録。作品から浮かび上がる作者像とこの本の著者が描く山崎豊子像は重なり合う。数多くの大作の裏では私達読者の想像を超える長時間の取材や細部にまで調査なされていた。本の題名、登場人物の名前など苦心されている様子が知れて大変興味深い。もし山崎豊子が福島第一原発の事故を書いたらと思うのは私だけでは無いだろう。2015/11/30

ほっそ

8
ずっと気になってた方。山崎豊子さんの本のあとがきに,必ず名前が載っていました。未読の作品が,まだあるので来年読みたいと思いました。 続きはブログへ。2015/12/14

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