アインシュタインの逆オメガ―脳の進化から教育を考える

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  • サイズ A5判/ページ数 213p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784163901640
  • NDC分類 491.371
  • Cコード C0095

出版社内容情報

アインシュタインの右脳には、左手指の領野に特徴があることが最近分かった。進化と脳の発達を、幼児教育の観点から説く入門書。

赤ちゃんは母親の胎内で、魚類から両生類、爬虫類、哺乳類へと進化を辿る、とする「反復説」。一九世紀ドイツの医学者エルンスト・ヘッケルが唱えたこの仮説は、当時のキリスト教勢力などから強い批判を受け、捏造として葬り去られました。しかし、遺伝子の解析による新知見で、ヘッケルを見直す機運は高まりつつあります。

著者は、脳の活動を実測する光トポグラフィの開発に携わった、脳科学の第一人者。赤ちゃんは母親の胎内だけでなく、誕生後も、類人猿からヒトへの進化をなぞるように、約一年かけて発育する、と考えています。注目すべきは、指の発達です。
二〇一三年、専門誌に掲載されたある論文が話題を呼びました。アインシュタインの脳の左手指の領野に、オメガ(Ω)を逆にした形の特徴的な発達が見られるとわかったのです。アインシュタインは幼いころからヴァイオリンに親しんだため、この領野が発達しました。類人猿からヒトへ進化する際にカギとなった手指の発達と、ヒトの知的創造性の間には、密接な関係があると著者は考えます。

脳の進化から乳幼児期にふさわしい教育を考える、野心的試みです。

内容説明

本物の早期教育とは何か。カギは、進化の順にある。進化と発達の密接な関係を明らかにする、進化論的教育学。

目次

第1章 人は胎内で進化を辿る(個体発生は系統発生を繰り返す;ヘッケル以前の生命科学史;メッケルの階層論 ほか)
第2章 脳はどのように進化したか(脳の進化;情動とは何か;魚類の脳 ほか)
第3章 脳の進化と教育(胎児の受精から着床まで;ヒトの脳ができるまで;太古の痕跡が残る「羊膜」 ほか)

著者等紹介

小泉英明[コイズミヒデアキ]
1971年東京大学教養学部基礎科学科卒業、同年(株)日立製作所入社。偏光ゼーマン原子吸光法の創出と実用化により、1976年東大理学博士。日立基礎研究所所長を経て、現在、(株)日立製作所役員待遇フェロー。東大先端科学技術研究センター客員教授を経てボードメンバー、(公社)日本工学アカデミー副会長。内閣府日本学術会議連携会員。欧米・豪州の研究機関のアドバイザーを兼務。中国工程院外国籍院士・東南大学名誉教授。これまでに(独法)科学技術振興機構領域総括・研究総括、(公社)日本分析化学会第55代会長などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

einheft

0
非常に刺激的。たいへん面白く、付箋だらけになった。関連書も読んでみたい。2015/03/23

mita

0
おもしろい。類似の本を読みたし2015/03/10

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