出版社内容情報
「犯人は〇〇だよ」。鈴木の情報は絶対に正しい。やつは神様なのだから。衝撃的な展開でミステリー界を震撼させた神様探偵が大復活。
『神様ゲーム』の神様こと鈴木太郎が復活
「犯人は〇〇だよ」。鈴木の情報は絶対に正しい。やつは神様なのだから。衝撃的な展開でミステリー界を震撼させた神様探偵が大復活。
内容説明
隣の小学校の先生が殺された。容疑者のひとりが担任の美旗先生と知った俺、桑町淳は、クラスメイトの鈴木太郎に真犯人は誰かと尋ねてみた。殺人犯の名前を小学生に聞くなんてと思うかもしれないが、鈴木の情報は絶対に正しい。鈴木は神様なのだから―(「少年探偵団と神様」)。衝撃的な展開と後味の悪さでミステリ界を震撼させた神様探偵が帰ってきた。他の追随を許さぬ超絶推理の頂点がここに。
著者等紹介
麻耶雄嵩[マヤユタカ]
1969年、三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。京都大学工学部卒業。存学中に推理小説研究会に所属。1991年に島田荘司、綾辻行人、法月綸太郎各氏の推薦を受け、『翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件』でデビューを果たす。2011年には『隻眼の少女』で第64回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)と第11回本格ミステリ大賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
503
2015年このミス国内第2位。 この不思議な読後感は 何なのだろう。 全編に漂う「意地悪さ」は 作られたものなのだろうか?神様鈴木太郎は犯人名しか言わない… コナンくんをはじめとして、少年探偵は多いが、 本書は異質な構成である。 確かに少年探偵団の 推理の様子は、ワイドショーのようで、 一緒に楽しめるのだが… 読みながらじわじわと 感じる黒い不気味さに 戸惑いながら、後半から加速する展開に驚く… そんなミステリ?だった。2015/01/01
W-G
355
御神託から始まる画期的な短編集。スロースタートで『バレンタイン昔語り』から一段ギアが上がった。前作のようなショッキングさは無いものの、いつの時代だ?とツッコミ入れたくなるほどレトロでセピア色の世界観は健在。子供特有の残酷さや無力さが上手く描かれていて、オーソドックスなトリックばかりでも興味が持続する。鈴木太郎が何故か今回は美少年で登場していますが、ここだけは絶対前作のままの方が良かったと思う。10歳くらいの頃のえなりかずき主演で神様ゲームを実写化して欲しいと私はずっと思っていたので。
風眠
295
一行目からいきなり「犯人は○○だよ」と発言する、自称・神様の鈴木。結果的には鈴木の言うことは的中して、その発言の裏を取るために少年探偵団が推理するという連作短篇集。舞台は小学校で、探偵団はミステリー好きの小学五年生、と書くとほのぼの系とか思うけれど、人が死に過ぎだし、真犯人は野放しのままだし、ラストは♥マークだし、何なのこれ!?って感じだったけど、でも後からじわじわくるんだよ、この♥マークが。これってイヤミスなのかな。「俺」の叙述トリックがあったり、殺人で恋愛に落とし込んでいく感じとか、楽しめたけど・・。2015/01/24
文庫フリーク@灯れ松明の火
237
神様・鈴木くん、イケメン化して再降臨。『神様ゲーム』ほどの衝撃は無いものの「バレンタイン昔語り」からブーストアップ。竹内まりや「けんかをやめて」状態から明かされる主人公叙述描写と、神様の言葉から導き出される真実。ましてこれが伏線だとは。「比土との対決」で先入観を嘲弄されたのは、小夜子に肩入れしすぎた私も同様。そして巻末飾る表題作。高校生となった主人公の前に、まぼろしのような神様・鈴木くんの姿。いや、それ考え過ぎじゃなくて、正鵠でしょう。ラスト2行→2015/04/24
ダイ@2019.11.2~一時休止
233
神様その2。短編集。今度の神様は犯人のみ教えてくれるので、その検証を行う。最後のオチは流石だが、読後感の悪さも流石だ。2014/08/30