出版社内容情報
航空機事故で家族を失った七原慧子は他人の眠りを奪わないと眠れない。獲物を求め銀座の高級クラブに潜り込んだ慧子を待つ危険な罠。
話題の清張賞作家が贈る長編ハードボイルド!
航空機事故で家族を失った七原慧子は他人の眠りを奪わないと眠れない。獲物を求め銀座の高級クラブに潜り込んだ慧子を待つ危険な罠。
内容説明
すべてを失っても、彼女の闘いは終わらない。航空機事故で家族を失った七原慧子は他人の眠りを奪わないと眠れない。獲物を求め銀座の高級クラブに潜り込んだ慧子を待つ罠―。
著者等紹介
山口恵以子[ヤマグチエイコ]
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒業。会社員を経て、派遣社員として働きながら松竹シナリオ研究所で学び、二時間ドラマのプロットを多数作成。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務するかたわら、小説の執筆に取り組む。新鷹会会員。2007年に『邪剣始末』で作家デビューを果たす。2013年に『月下上海』で第二十回松本清張賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スエ
114
眠れない女が居たんですよ〜。毎日、寝落ちのスエとはうり逆ふたつッ!!とにかく横になるとすぐ寝ちゃうもんで、読書の時もおちおち横になれないのよ〜❢ ライン中でも落ちちゃうし←人に不信感をあたえ〼 。二度寝昼寝は当たり前!お前はのび太か三年寝太郎かっ?!(日暮は四年に一回)…今回の前フリは以上です。眠りを渇望し、人の不幸を求める女。私はただ眠りたいだけなのよ…。ヤクザ相手に「土下座しなさい。今ここで」私の眠りを妨げるもの以外、怖いものなんて一つも無いのよっ❢殺せるもんなら殺してみな!!一風変わったサスペンス。2022/05/06
Yunemo
78
なんだか、眠れないという話がここまで膨らんでくると、その非現実さが妙に心を惹きつけます。事件の展開には疑問が残りますが。眠れない意味を勝手に取り違えて読み始め、確かに人によっては金より眠り、慧子さんの感情まではなかなか理解し難い面もあるのですが、それもありなのでしょう。それにしても、良い人と言われたら最後、それ以上の存在にはなれないのだ、確かに!最後に憑きものがとれて人間の穏やかさが記されることに安堵感。四半世紀の時を超えても、こうしたほんのりとした余韻が残る関係に、心の中で小さく拍手して読了です。2015/03/02
やこ´•ᴥ•`
60
航空機事故で両親と夫、娘2人を亡くし、生存者5人の中の1人になった慧子。事故以来、他人の眠りを奪わないと眠れなくなってしまった慧子は、他人の秘密を探りそれを暴くことによって、眠りを奪う行為を繰り返していた。---初読み作家さん。興味深くてほぼ一気読みでした。なにがどうとは分からないのだけれど、なぜか惹き付けられました。他の作品はどんな感じなのかとても気になります。2017/01/24
ゆきちん
58
初読みさん。航空機事故で両親・夫・子供を亡くしたった一人生き残ってしまった慧子。それから眠れなくなった。だから他人の眠りを奪う。弱みを見つけて脅し眠れなくするのだ。そうすると数日間は安眠が訪れる…効率の良い活動のために高級クラブで会計係を始めネタを掴んで脅す日々だったが、ある日殺人事件に巻き込まれ…最後のどんでん返しまでノンストップ。やめられない系。最後のヤマ場はかっこいいし。少しむかしの本だけど、面白かったです。2017/04/13
taiko
58
航空機事故で家族を失い一人生き残った主婦慧子は、その事故以後、人の眠りを奪わないと眠ることが出来なくなった。人の秘密を暴き、脅すことで人の眠りを奪う。その格好の舞台が、夜のクラブの会計係という職場だった。…設定は???という感じでしたが、興味深く読みました。慧子の境遇は辛く悲しいけれど、その設定をなしにしたら、女版ハードボイルド。想像していた展開とは違いましたが、先のわからないドラマを見ているようで面白かったです。2016/10/26
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