• ポイントキャンペーン

やや暴力的に

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 254p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163900780
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

「太陽の季節」以来、半世紀以上にわたり作家として、そして政治家として脚光を浴び続ける筆者の、過激にしてピュアな傑作短編集。

危うさのない人生など、ありえない。
「太陽の季節」以来、半世紀以上にわたり作家として、そして政治家として脚光を浴び続ける筆者の最新短編集。伊豆諸島から九十九里沖まで丸三日間、身一つで漂流した男の体験、あるいは人生で成功を収めた男が、学生時代の仲間との無銭旅行を振り返って覚える月日の流れの無情さ……。作者自身の自画像を投影しつつ、人間の生と死が交錯する一瞬を鋭く切り取った、『わが人生の時の時』などに連なる傑作短編集。
豊崎由美さんと栗原裕一郎さんの共著『石原慎太郎を読んでみた』が読書界の話題をさらうなど、再評価の機運が高まる石原文学。タイトル通り、今年82歳を迎えるとは思えないほど過激な短編集です。ともすれば政治家としての言動に注目が集まりがちな筆者ですが、この機会に、ぜひその奥深い文学世界に触れてみてはいかがでしょうか。

内容説明

男女の純愛がもたらす現代の怪異譚(「青木ケ原」)。3日間、洋上を身一つで漂流した男ほか、生死の極限を描く掌編集(「やや暴力的に」)。60年前の学生時代の無銭旅行の思い出と、男たちのその後(「僕らは仲が良かった」)。過去の記憶と幻想が交じり合う7つの煌めき(「夢々々」)。警察官が見た不可解きわまりない世相絵図(「世の中おかしいよ」)。4世代へと受け継がれる、人が生きることの意味(「うちのひい祖父さん」)。「太陽の季節」から60年。生と死の臨界点に挑み続けてきた石原文学の結晶。

著者等紹介

石原慎太郎[イシハラシンタロウ]
1932年、神戸市生れ。一橋大学在学中の1955年に「太陽の季節」で衝撃的なデビュー。翌年、芥川賞を受賞。1968年に参議院議員に当選。後、衆議院に移り環境庁長官、運輸大臣などを歴任。1995年、勤続25年を機に国会議員を辞職。1999~2012年、東京都知事を務める。2012年、再び衆議院議員に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あすなろ

24
慎太郎節に久しぶりに酔いました。知らない方も多くなっていると思うが、政治家でなく作家の慎太郎氏もなかなかである。政治のことを書いている訳ではない。太陽の季節やら化石の森等あるが、今回は、根底のテーマとして死を描く。霊もついでに。短編のなかで、樹海の話が一番印象的かな。同じ死を選択しても、慎太郎氏の描き方は誰もしないだろう。2014/11/21

そうたそ

24
★★☆☆☆ 石原慎太郎という名前だけで毛嫌いしている人が多いかもしれないが、それは恐らく政治家としての面を見ているからであろう。別に個人的には政治家としての石原慎太郎に対しても嫌悪感等は感じたことはないが、作家としての石原慎太郎はやはりかつて天才ともてはやされただけあって、相当に巧いと思う。高齢ながらも、この作品集を見る限り才能の衰えはないと思う。初期作品に比べるとインパクトに欠けるのは仕方ないが、円熟味を増したベテラン作家の実力を感じさせる一冊には仕上がっているかと思う。派手さはないがそれなりに面白い。2014/08/13

エリク

23
「天才」を書いた石原氏の本です。 正直に言ってしまうと、友達と話しながら読んでいたので、話の内容が入りませんでした(´・ω・`) でも、「天才」は面白かったので、またいつか再読?しようと思いますm(__)m2019/10/16

kiho

14
樹海の話が印象的…どの作品もストーリーの行方にさらに興味が増していくのは、この方の筆の力か…ちょっとした所に慎太郎節を感じる短編集でした⭐2016/02/17

Humbaba

11
人生は平等でも公平でもない。突然に、そして不条理に死がその人の人生を終わらせてしまうこともある。その直前になって今までの人生をいくら嘆いたとしても、時間が止まってその問題を解決できるわけでも、時間をさかのぼってもっと別の人生を歩めるわけでもない。それを認識し、今を精一杯生きる以外に道はない。2014/08/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/8077731
  • ご注意事項

最近チェックした商品