出版社内容情報
正史「三国志」を書いた陳寿の父は諸葛亮(孔明)に罰せられた罪人だった――。三国時代を生きた十二人、その知られざる人生を描く。
正史「三国志」を書いた男の父は、魏軍に大敗した蜀の馬謖の参軍を務め、諸葛亮(孔明)に罰せられた罪人だった。「父が諸葛亮を怨むことがなかったのはなぜか――」この思いが男を歴史に向かわせ、後に彼に「三国志」を書かせることになる(「陳寿」)。
高い芸術的感性を持ち、琴の名手でもあったその女性は、董卓に仕えていた父親の刑死により運命が暗転、匈奴の妾として人生を過ごすことに……。数奇な運命をたどり、後に曹操を驚かせた彼女の能力とは?(「蔡?」)。
王粲、韓遂、許??、公孫度、呉?、蔡?、鄭玄、太史滋、趙岐、陳寿、楊彪、劉?、
後漢末期から晋の時代に生きた、「三国志」の世界に独自の色彩を与える異色の十二人、その評伝を収録。
勇気とか不屈とかいう精神は、政治や軍事の表舞台に立つ者だけが発揮する者ではない
(本文より)。
(「??」の左側は「立」)
内容説明
悲劇の女性詩人・蔡〓(えん)、「三国志」作者・陳寿…。後漢~三国時代を生きた数奇な運命の十二の物語。異色の『三国志』人物評伝。