コルバトントリ

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コルバトントリ

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  • サイズ B6判/ページ数 107p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163900285
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

顔の爛れたおばさんと暮らすぼく。月の見張りの老人、アパートのおじさん。富に無縁な人々を静かに雨が包む。永遠を結晶化した傑作。

「ぼく」を通して語られる、いつか、どこかで暮らしていた人々の物語。おばさんは幼い頃、「ぼく」の母親が窓から捨てた油で顔に消えない痕がのこるが、のちに、刑務所に入った父親、交通事故死した母親のかわりに「ぼく」をあずかる。幼馴染みたち、アパートの飲んだくれのおじさん、月を見張っているおじいさん――。富とは無縁の人々を、静かな雨が包み込む。「永遠」にめぐる世界を閉じ込めたかのような奇跡的中編。

内容説明

父は入院している。母は車にはねられて死んだ。ぼくはおばさんと暮らしている。ある日少年は父親の見舞いに出掛けた。不良の中学生、子鹿のような女の子、月の番人…やがて子供の姿の父と母に出会う。生者も死者も人間も動物も永遠を往還する―。

著者等紹介

山下澄人[ヤマシタスミト]
1966年、神戸市生まれ。富良野塾二期生。1996年より劇団FICTIONを主宰、作・演出・出演を兼ねる。2012年、書き下ろし小説『緑のさる』で第34回野間文芸新人賞を受賞。2011年に創作ユニット「YAMASHITA SUMITO+59」を立ち上げ、札幌での演劇ワークショップ「Lab」など、様々な活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

pino

105
物語は現在と過去を行き来するので頭が混乱したが、いっそ時間から軸を外して読むとそれは心地よい混乱に変わった。ぼくの目が写しとる、ぐるりの光景に生きている(或いは死んでいる)並外れた人々は、私の記憶にある人々とどこか似ていて懐かしい。おそらく明度が低いであろう空間に置かれた原色の物たちが、さし色となって印象的だ。決して理想的とはいえないこの物語の世界をしばしたゆたってみたいと思う気持ちは現実逃避からではない。私に死がやってきた日には、この物語にさし色になって欲しい。「誰も死なへん。死なんでええんや」って。2022/05/19

そうたそ

47
★★★☆☆ 「アメトーーク」の読書芸人で又吉が自分の十冊に挙げており気になって手に取ってみた本。人称、視点、時系列がコロコロと変わる山下さんの過去の作品と比べてみると、この作品もそういう面はあるものの、かなり読みやすい部類に入ると思う。ストーリー性というものを求めて読むと、訳がわからなくなってしまいそうな気がする。人の記憶をその人の視点から、ただただ辿るようなことをしてみた、そんな作品なように思った。ストーリーを辿るだけが読書ではない、と悟る意味では不思議な読書体験であったかもしれない。2015/08/04

おさむ

45
山下さん4冊目。脈絡のない散文詩的なつくりはいつもとおんなじ。神戸(らしき街)が舞台なのもおんなじ。子供の頃の過敏な心の動きがベースなのもおんなじ。うーん、飽きてきたなあ〜(神戸弁風に)。150回芥川賞候補作。2017/02/04

Emperor

34
縦横無尽に時間、空間が転換する。その一瞬一瞬が美しい。文体にも装丁にもうっとりするが、いかんせん難解だ。2018/09/09

とら

32
流れる様にざーっと読み終わったけれど、そのまま内容も頭の中から流れていった感じは正直ある。でも主人公(この主人公というのも曖昧だけれど)もそうだったけど、結構正直に先の未来、この記憶は「忘れる」とか「思い出す」とか言っていて、何が印象的だったのかは分からないけど、印象的で覚えているシーンは所々あったりするのだ。石ころ線路に置いて脱線させたる!とか、電車で轢かれそうになったら消えてる、とか(ガンツっぽい!)。まあ何と言うか、最後に色々まとまるのかと思ったけど、繋がりそうで繋がらない感じが、良いのか悪いのか。2017/12/20

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