ときぐすり

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  • サイズ B6判/ページ数 316p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163821702
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

恋女房のお寿ずを亡くし、放心と傷心の日々に沈む麻之助。親友たちの助けで、少しずつ心身を回復させてゆく。感動のシリーズ第四弾。

女房のお寿ずと娘のお咲を亡くし、しばらくは魂が抜けたようだった麻之助。それでも町名主・高橋家の跡取りとして、もめごとの裁定の仕事はしなければなりません――。そして幼馴染で親友の八木清十郎と相馬吉五郎の絶妙な(?)助けもあって、少しずつ麻之助は回復してゆくのでした……。「人が人を、大事だって思う気持ちにつけ込んで、下司なことをするんじゃねえよ」前作で悲劇に見舞われた麻之助が捨て身で啖呵を切る『朝を覚えず』、色男の清十郎がすべてを投げ出し、謎の失踪をとげる『たからづくし』、突然三人の娘から好意を寄せられて困惑する吉五郎を描く『きんこんかん』など、「まんまこと」シリーズ第四弾の本作には、傑作連作小説六編を収録。お寿ずの又従姉妹の子で、最近不思議なほどお寿ずと面差しがそっくりになってきた「おこ乃」の存在感が増しているのも本作の大きな魅力です!

(収録作)『朝を覚えず』『たからづくし』『きんこんかん』『すこたん』『ともすぎ』
『ときぐすり』傷心の麻之助が、復活の時を迎える――

恋女房のお寿ずを亡くし、放心と傷心の日々に沈む麻之助。親友たちの助けで、少しずつ心身を回復させてゆく。感動のシリーズ第四弾。

内容説明

やんちゃ二人に堅物ひとり。麻之助・清十郎・吉五郎が江戸は神田で活躍する。傷心のなか、町名主名代のお役目はどうにか務めている麻之助。揉めごと諍い悩みの相談、いつもの裁定の仕事をするうちに、過ぎた時間がいつしか薬となってゆく…。新展開の『まんまこと』ワールド、感動の第四弾!

著者等紹介

畠中恵[ハタケナカメグミ]
名古屋造形芸術短期大学卒業後、漫画家アシスタント、書店員を経て、漫画家デビュー。「しゃばけ」で第一三回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、作家活動を開始する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紫綺

131
「まんまこと」シリーズ第4弾、連作短編。ふらりふらりとお気軽そうで、次々と難問奇問を解決していく町名主代理“麻之助”。幼馴染みの親友清十郎と吉五郎をはじめ、たくさんの人々の力を借りて、悲運を乗り越え、力強く成長していく。ときぐすり・・・実経験から痛感する今日この頃。2015/07/30

文庫フリーク@灯れ松明の火

114
『けさくしゃ』『つくもがみ、遊ぼうよ』など最近の畠中さん作品では最も地味、けれど一番好みの作品でした。前巻で懐妊した妻を亡くした麻之助。巻頭「朝を覚えず」では未だ癒えない心が、命を投げ出すような無茶をしてのける。題名が秀逸な「きんこんかん」わがまま娘を救ったやさ男の機転「すこたん」そして一番お気に入りに甲乙付けがたい「ともすぎ」と最終話「ときぐすり」高利貸しの丸三が生まれて初めて得た「友」の存在。「凄く・・もの凄く大事な相手になってたんだよ」と述懐する丸三の、不器用な情の示し方。さりげなく差し出される→2013/06/17

high

109
[15-285-143]<2015年秋ドラマ/まんまこと4>『①朝を覚えず ②たからづくし ③きんこんかん ④すこたん ⑤ともすぎ ⑥ときぐすり』 悲嘆にくれた前作から、間に7冊の時間をあけて読みました。お寿ずさんとお子さんの死から1年。周りの仲間や家族に見守られ、朝之助も元気になってきました。人間『ときぐすり』が必要なときも有りますね。でも、テレビなどで南沢奈央さん(ドラマのお寿ずさん役)を見かけると、まだツライ…。2015/11/27

ちはや@灯れ松明の火

100
ちりん、なくしてしまった鈴の音が耳の奥で鳴る。もう届くはずもないのに、呼びなれた名がふと転がりだす夢うつつ。束の間咲いた花が散り落ちたあとの町は変わらず騒がしく、けれど花が咲く前に時が戻ったわけではない。金銀財宝を尽くしても行き違う縁、向き合えど目は交わらず、追えどもその背は振り向かず、夢の中でもかの姿はかき消えて、ちりちりと痛みをおぼえる心。それでも、互いを見守りつづける友が、等しく経りつもる時が、ぽっかりと穴のあいた心を埋めて癒していく。今はかなしいだけの鈴の音も、いつかはやさしく懐かしく響くはず。 2013/07/14

barabara

96
久々に読んだ時代小説。とても読みやすく、柔らかな文章にほっこり。かなり頼りない麻ノ介と、心ある仲間たちがちょっとした問題を解決していく。金貸しの貞の「友」を想う気持ちに、心が揺さぶられて動揺するほど。現代ではこれほど真摯に純粋に人を想う気持ちが蔓延っているか、携帯もない時代だからこそ、人が人に歩み寄り生きていく術の中にしか、「真の友」を想う気持ちは生まれないのか、ほっこりしながらも色々我が身を振り返り考えてしまった。2013/06/15

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