出版社内容情報
家康の天下取りを支えた異才の家臣鳥居元忠、阿茶の局、角倉了以、石川数正、井伊直虎など7人の家臣を描いた久しぶりの歴史短編集。
内容説明
鳥居彦右衛門、井伊直虎、石川数正、大久保忠隣、阿茶の局、角倉了以、牧野忠成―家康を支えた異能異彩の七人。傑作歴史短編小説集。
著者等紹介
火坂雅志[ヒサカマサシ]
1956年、新潟県生まれ。早稲田大学商学部卒業後、出版社勤務を経て88年『花月秘拳行』で作家デビュー。上杉景勝の家臣直江兼続の生涯を描いた『天地人』は2007年第13回中山義秀文学賞を受賞し、09年のNHK大河ドラマの原作となった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佐治駿河
35
家康に関わった7名の短編集(鳥居元忠、井伊直虎、石川数正、大久保忠隣、阿茶の局、角倉了以、牧野忠成)。恥ずかしながら角倉了以のことは名前を知っている程度で人物に対して詳しくは知りませんでした。これを機に角倉了以について書かれている書籍を読んでみたいと思います。物語としては牧野忠成の短編が面白かったですが、人物としては先ほど名前をあげた角倉了以が好きになりましたね。2024/05/15
星落秋風五丈原
27
「どうする家康」視聴者必見。鳥居彦右衛門、井伊直虎、石川数正、阿茶の局、角倉了以。徳川家康の天下取りを支えた異能異彩の7人の家臣を描く歴史短編小説集。『オール讀物』ほか掲載をまとめて単行本化2013/04/13
pdango
23
★★★☆☆家康家臣列伝。角倉了以を描いた川天狗が面白かった。2016/10/04
maito/まいと
20
火坂さんの描く家康家臣列伝。短編集なので比較的サクッと読めますが、随所で光る台詞を入れてくるので、かえって印象に残る作品になった。特に牧野忠成は、上野城合戦での話しでしか知らなかったので、これだけ裏で動いていたのか、と意外な思いで読むことができた。とはいえ、火坂さんらしく、(良くも悪くも)女性が大きく絡む構成ばかりなので、火坂さんの作品読んできた方にとっては「またか?」と思うところも・・・余談ですが火坂さんって、家康に対しては否定的なのでは?なイメージが合ったけど、この短編読むとそうでもなさそうだなあ。2014/08/09
にゃも
16
短編集。表題の「常在戦場」が読みたくて借りてみた。「常在戦場」は長岡藩の藩是である。初代藩主は牧野忠成。関ヶ原のおり秀忠に同行し真田との戦いでの失態から出奔するも再起し、上野大胡藩の第2代藩主、のち越後長峰藩・越後長岡藩の各初代藩主となったそうだ。忠成の藩是に込めた覚悟が、火坂氏が紡ぎ出した物語の中に垣間見えるようでしみじみしてしまった。家康の家臣への思いも感じられて大満足。2023/01/01