abさんご

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  • サイズ B6判/ページ数 81,4/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163820002
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

蓮實重彦・東京大学元総長の絶賛を浴び、「早稲田文学新人賞」を受賞した75歳「新人女性作家」の、若々しく成熟したデビュー作。

史上最高齢・75歳で芥川賞を受賞した「新人女性作家」のデビュー作。蓮實重彦・東大元総長の絶賛を浴び、「早稲田文学新人賞」を受賞した表題作「abさんご」。全文横書き、かつ固有名詞を一切使わないという日本語の限界に挑んだ超実験小説ながら、その文章には、「昭和」の知的な家庭に生まれたひとりの幼な子が成長し、両親を見送るまでの美しくしなやかな物語が隠されています。ひらがなのやまと言葉を多用した文体には、著者の重ねてきた年輪と、深い国文学への造詣が詰まっています。
著者は、昭和34年に早稲田大学教育学部を卒業後、教員・校正者などとして働きながら、半世紀以上ひたむきに「文学」と向き合ってきました。昭和38年には丹羽文雄が選考委員を務める「読売短編小説賞」に入選します。本書には丹羽から「この作者には素質があるようだ」との選評を引き出した??幻のデビュー作?≠ルか2編も併録します。
しかもその部分は縦書きなので、前からも後ろからも読める「誰も見たことがない」装丁でお送りします。
はたして、著者の「50年かけた小説修行」とはどのようなものだったのでしょうか。その答えは、本書を読んだ読者にしかわかりません。文学の限りない可能性を示す、若々しく成熟した作品をお楽しみください。

内容説明

二つの書庫と巻き貝状の小べやのある「昭和」の家庭で育ったひとり児の運命。記憶の断片で織りなされた、夢のように美しい世界。第148回芥川賞受賞作。

著者等紹介

黒田夏子[クロダナツコ]
1937年、東京生まれ。59年、早稲田大学教育学部国語国文学科卒業。教員、事務員、校正者として働くかたわら、同人誌に所属して小説を書き続ける。63年、「abさんご」所収の「毬」が、第63回読売短編小説賞(選考委員・丹羽文雄)に入選、紙面に作品が掲載される。2012年9月「abさんご」で第24回早稲田文学新人賞(選考委員・蓮實重彦東京大学名誉教授)を受賞、75歳にして作家デビューを遂げる。同作は第148回芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

358
様々な意味において、これまでの芥川賞作品との異質性が際立つ。横書きも最初だろうが(おそらくそれを意識してつけられたタイトルだ)、それを含めて表記法が特異である。漢字も用いられるが、本来は漢語であるものも往々にして仮名で表記されるために、時として読んでいる途中で意味の了解に齟齬を来たすのである。それもまた作者の計算の内なのだが。さらには全体の構成も含めて世界観や主題の把握が極めて困難である。つまり、意味内容ではなく、むしろリズムにこそ本質があるようだ。畢竟、これは小説ではなく一種の散文詩なのだと理解したい。2015/05/03

みも

188
読者の理解を拒むような茫漠たる文体。斬新かつ大胆な横組み表記。芥川賞受賞当時、フォーカスされたのはその書法と、史上最年長(75歳)受賞者である驚嘆。僕は思い込んでいた…文中に「ab」等の縦組には適さない文字が多いから、必然性が横組を選択させたのであろうと。ところが、通常カタカナ表記される単語を平仮名に、数字は漢数字を用いている。つまり、そこに必然性など一切存在せず、むしろ逆説的手法を採用し、奇を衒う事が目的のように見える。平仮名を多用し日本語の美しさを著したいなら、尚の事、縦組にすべきではなかったのか…。2020/04/19

遥かなる想い

181
第148回(平成24年度上半期) 芥川賞受賞作品。  前代未聞のリバーシブル本 で、しかも受賞作は横書き。 でも読みながら、そんな要素 は抜きにしても、物語に全く 入れない自分を感じていた。 ひらがなが多く、読点が ほとんどなく、しかも 死者が年に一度帰ってくる 三昼夜の描写は、著者が ひとり酔っている。 読者不在のこの流れを 選考委員はどう評価した のか。 75歳で受賞したという この作品を未熟な私は理解 できなかった、残念。2013/08/13

hiro

166
今話題の芥川賞受賞作。同じ芥川賞受賞作の川上弘美さんの『蛇を踏む』は、テーマが何なのかすらも理解できなかったし、川上未映子さんの『乳と卵』も句点が出てこない独特の文体に手こずった。、この『abさんご』の比ではなかったで。78ページの小説を読んだというより、ただ横書きで書かれたひらがなを追って、小説の内容もわからなかったいたというのが正直な感想だった。一方、‘縦書き’のタミエが主人公の短編3編は、3編目の『虹』のラストを読んで引いてしまった。2013/04/23

とら

136
芥川賞受賞作。言わずもがな、史上最高齢75歳で受賞した作家・黒田夏子さんが描いた作品である。だからどうしても作品を読むときに「これを75歳が描いたのかー」とか思っちゃうわけで。でもこれは特に批判してるわけではなくて、珍しいからだ。ただでさえいつも読んでる作品の作家の年齢っていうのは先入観として持ってしまうもので、それが今回は過剰なだけである。左から読むのは横書きの表題作「abさんご」。でも残念ながら断念です。雰囲気小説の枠を越えて意味が分からない。でも右から読む縦書きのタミエ三部作は、とても面白かった。→2013/11/29

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