孤独な放火魔

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 309p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163819105
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

新米裁判官の久保珠美は放火、DV事件の裁判を担当する。判決の責任はどこまで負うべきか。悩み議論する裁判員たちをリアルに描く。

手に汗にぎる迫真の裁判員ミステリー

新米裁判官の久保珠美は放火、DV事件の裁判を担当する。判決の責任はどこまで負うべきか。悩み議論する裁判員たちをリアルに描く。

内容説明

幼馴染みに長年抱いていた恨みが発端の、すぐ解決すると思われた放火事件。夫をアイロンで殴打した主婦が、自分はDVを受けていたと主張。夫の愛人が出産した子供に、虐待の痕を見つけた妻がとった行動とは?左陪席をつとめる新米裁判官・久保珠実は、かつて裁判長にいわれた「裁判は最後まで何が起こるかわからない」の言葉を何度も反芻する―。現代の日本を象徴するかのような三つの事件。悩み議論する裁判員たちをリアルに描く著者迫真のミステリー。

著者等紹介

夏樹静子[ナツキシズコ]
東京生れ。慶應義塾大学英文学科卒業。1973年、「蒸発」で第26回日本推理作家協会賞を、1989年、フランス語訳「第三の女」で第54回フランス犯罪小説大賞を、2006年、第10回日本ミステリー文学大賞を、それぞれ受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さっこ

65
放火、DV夫殺し、夫の愛人殺しの三つの事件。裁判員たちによる判決の責任のあり方。謎解きではなく、あくまでも裁判員裁判をとおして判決を決定するまでの過程を描いている。こんな風に量刑を決めていくのか~と興味深かった。ミステリとはちょっと違ったテイスト。三つ目の事件は個人的には量刑が重いのではないかなと思った。少し説明が長かった。2022/08/03

タックン

47
久々の夏樹さんの新作ってことで期待を込めて新刊の紹介があったとこで図書館で予約して借りた本。新米の女性裁判官目線からの裁判員裁判の短編集3篇。日頃はよくわからない裁判官の日常の生活や心情はよく描けてたし裁判員裁判の様子もリアルに細かく描けてた点はよかったけど・・・・。評決の段階でのこんなに浅い軽い心証で多数決で決めてしまうことに疑問を覚えたし怖さを感じた・・・俺にはそんな評決できないなあ。それ以上に2編目が殺人事件で検事と弁護士が真っ向から対立してるのに2・3日の法廷で結審して評決になってるけどありえない2013/04/07

布遊

32
久々の夏樹静子さん。女性の新米裁判官から見た、裁判員裁判3編。裁判員制度のことがよく分かった。実は身近な人が裁判員に選ばれたので興味があり、タイミングよくこの本を読むことができた。3編とも興味ある事件だったが、ストーリーとしては、犯人は既に分かっているため、少し退屈だったかなぁ。2018/03/20

barabara

32
久々の静子様は全く衰えを見せずさすがの静子様だった。陪審員制度の話だとは思わなかったな。次はお得意のサスペンスが読みたいな。2015/08/07

ねなにょ

25
久々の夏樹静子。タイトルに惹かれて借りてみた。裁判員のコミットメントの大変さは伝わったけれど、新人裁判官、久保珠実の目を通して語られていく3件の裁判劇は、検察や弁護士の調査が甘すぎる感じで、ちょっと物足りなかったかな。2019/01/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/5713303
  • ご注意事項

最近チェックした商品