永遠者

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  • サイズ B6判/ページ数 331p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163817002
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

20世紀の幕が明けたパリで若き日本人外交官コウヤは一人の踊り子と出会い、恋に落ちる―時空を超えて繰り広げられる壮大なる物語

本書の幕開けは1899年末、万国博覧会開催を目前にしたパリ。若き日本人外交官のコウヤは、ダンスホールで美しい踊り子カミーユと出会い、
たちまち恋に落ちる。心も体もカミーユに囚われ、時間を忘れてだがいを貪り合う日々。「結婚をしたい」というコウヤに、「〈儀式〉を通過すれば
貴方は永遠に私を愛することができるのよ」と、カミーユは囁く。
新しい世紀の幕開けと共に、二人の果てのない愛の彷徨が始まる??著者が全身全霊を込めて書き上げた衝撃作。

内容説明

一八九九年末のパリ、若き日本人外交官コウヤは踊り子カミーユと出会い、恋に落ちる。こノ世のものとは思えない彼女の存在に溺れ、飽くことなく互いを貪り合う日々。結婚をしたいと言うコウヤに、「“儀式”を通過すれば、貴方は永遠に私を愛することが出来るのよ」とカミーユは囁く。新しい世紀の幕開けと共に、二人の果てのない愛の彷徨がはじまる―。

著者等紹介

辻仁成[ツジヒトナリ]
東京都生まれ。1989年「ピアニシモ」ですばる文学賞、97年「海峡の光」で第116回芥川賞、99年「白仏」のフランス語翻訳版「Le Bouddha blanc」で仏フェミナ賞・外国小説賞を日本人として初めて受賞する。著作はフランス、ドイツ、スペイン、イタリア、韓国、中国をはじめ各国で翻訳されている。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

66
永遠の愛と言うものは存在しないものではないかと改めて感じた。永遠の命を得ても失うものが何と多いことか。永遠者となったコウヤの苦しみがにじみ出ている。見送られるよりも見送る方がどれだけ寂しく切ないか。取り残される恐怖。明治大正昭和平成・・・生きると言うよりは生かされてしまったと言った方がコウヤの気持ちに近いのか。終わりがあるから日々を大切に、そして些細なことが幸せに感じられるのではないかと年を重ねて日々暮らすことの幸せを実感した。今更だけど、辻さんは「」を使わない人だなぁ~と分かち書き読みをしながら感じた。2013/02/03

美紀ちゃん

48
不思議な話。ファンタジーのような。こういう激しい恋愛の話も好き。「愛というのは、いずれ来る別れを惜しんで今をともに生きる中に宿る。永遠ではなく一秒の中に込められた気持ち。」一人で何年も待つのは寂しいし、嫉妬に狂いそうになる。だから滅びる事を選びたくなる。2012/12/17

ちゃんみー

17
ヴァンパイア伝説や万博など、盛りだくさん。およそ100年も生き続ける主人公とフランス人女性の物語。『終わりがあるからこそ、今が豊かだということを。』など、記憶に残る言葉が散りばめられていました。辻仁成氏らしいといえばらしい作品ですが、でも少〜し違うかなっ。2012/11/03

Nak34

16
こういう作品が私は好きなのかな。蘊蓄たれだからな。読み耽った。一日を生きる意味を永遠の命を持つ者を描く事で表現した作 品。ロードオブザリングでも、海賊に与えられた究極の罰が死ねな い事だったな。さあ、太陽がご機嫌な今日、さっさと着替えを済ませて、散歩に出掛けよう。トリニテ教会まで行くかな。2013/02/16

それいゆ

15
辻仁成さんお得意のヨーロッパを舞台にした甘ったるい恋愛小説かと思いきや、あり得ない設定のとんでもない話でした。読んでいくうちに「ベンジャミン・バトン」と共通の匂いがしてきて、この話は映画化すればおもしろいのでは?という気がしてきました。舞台は19世紀、パリのムーラン・ルージュから始まる話には華があります。明治・大正・昭和と戦争の中を生きる主人公たち、パリと大阪の万国博覧会も物語に花を添えるでしょう。そして21世紀、平成の9.11の時多発テロ、3.11の大震災へと続く壮大なドラマになりそうです。2012/12/05

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