出版社内容情報
恋人が突如「歴女」になってしまった、リストラを家族に言い出せない、不倫の恋の踏ん切りがつかない……そんなあなたのための7つの物語。
内容説明
このムズカシイ時代を、滑稽だけど懸命に生きる人たち―。短篇の名手が贈るユーモア&ビターテイスト溢れる七つの物語。
著者等紹介
荻原浩[オギワラヒロシ]
1956年、埼玉県生まれ。成城大学経済学部卒業。広告制作会社勤務を経て、コピーライターとして独立。1997年に「オロロ畑でつかまえて」で第十回小説すばる新人賞を受賞。2005年『明日の記憶』で本屋大賞第二位、第十八回山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
相田うえお
161
★★★☆☆17040 短編集①わかる気がするなぁ、こういうお婆さんの呟き。同居も大変だね。②売れない自称役者が俺俺詐欺で役作り〜。やっぱり大阪では通用しない!③人って意外なところで繋がってたりするかもね。④ お見合いパーティー話。オスメス生物論を語ると恋愛もなんだかねー。⑤なんともコメントに困る切ない話。行ってきますの先には公園が。。⑥歴史LOVE。能面のような女性が美人と認識されてた時代ならイケメンも今とは違うだろう。⑦いい話。ストリートミュージシャン、今は規制がうるさいけど緩和してもいいのでは。2017/05/02
風眠
142
「疲れた時にサラっと読めるのがいい」という感想は、作家にとってはあまり嬉しくないのかもしれないけれど、私は最高の褒め言葉のつもりで書いている。自分に勢いがある時は、この短篇集の面白さが分からないような気がする。くたびれて、へこんでて、それでもなんとかしようと空回りしている時にこの本を開くと、あちこちに自分のかけらを発見することができる。文章の中に潜む自分自身を客観的に見て、おかしくてふふふっと笑って、分かる分かるって、じたばたする登場人物のひとりひとりが愛らしくて。「後期高齢なう」という一文に大笑いした。2012/04/02
ミカママ
141
おかしくて、それでいてちょっとだけホロリとさせられる、荻原節は健在でした。表題の短編、英雄と千冬が幸せになってくれるといいな、でも難しいだろうなぁ、現実は。2014/04/08
紫綺
113
人が愛おしくなる七編の短編集。喜怒哀楽を操るテクニックは抜群。ありふれた話なのに心を優しくなでてくれるんだなぁ。特に「ベンチマン」は身につまされる。悪いことばかりじゃないさ、そのうち良い事もあるだろう♪2012/05/03
そのぼん
109
粒揃いの短編集で、面白かったです。おれおれ詐欺の『俺だよ、俺』と、お見合いのパーティーを描いた『出逢いのジャングル』が特に好みでした。2013/01/02