星月夜

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  • サイズ B6判/ページ数 439p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163810300
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

東京湾で発見された2つの遺体。殺人事件の鍵を握るのは、銅鐸と、遥か昔の哀しき“夜空の記憶”。充実の一途を辿る著者初のミステリーが登場。

内容説明

東京湾で発見された若い女性と老人の遺体。地を這うような捜査が、遠い昔に見上げた星空の美しくも哀しい記憶を呼び起こす―。

著者等紹介

伊集院静[イジュウインシズカ]
1950年、山口県生まれ。立教大学文学部卒業。CMディレクターなどを経て、81年「皐月」で作家デビュー。91年『乳房』で吉川英治文学新人賞、92年『受け月』で直木賞、94年『機関車先生』で柴田錬三郎賞、2002年『ごろごろ』で吉川英治文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hiro

71
伊集院さんの初推理小説なので期待して読んだ。東京で殺人事件がおこり、山陰と東北も関係するので、『砂の器』をイメージした。しかし、残念ながら、何度も映像化されている『砂の器』は、いつまでも記憶に残る作品だが、きっとこの作品は伊集院静の推理小説を読んだことだけが記憶に残り、内容は忘れてしまうだろう。推理小説は動機とトリックを解いていくことが命だと思うが、この作品にはトリックといえるものがあるのか。また死体を外洋ではなく、あのようなところに遺棄したのか、まったく理解できない。帯の社会派推理小説の傑作というのは?2012/09/08

じゅん兄

53
著者が雑誌で初めての推理小説で人の哀しみを描いたと語っていたが、推理小説としては完成度が高いとは思えない。ラストの孫を思う老人や落ちていく加害者の哀しみなど印象的ではあるが、帯にある「砂の器」や「飢餓海峡」ほど人の哀しみを描ききれてはいない。刑事や鑑識の仕事を丁寧に追っているが、登場人物が多く主人公がいない。ヤメ刑石丸が悪徳なりにいい味を出しているだけに、個人的には石丸を主人公に据えて過去の事件を引きずりながら一人の男を長年追いかけていく姿を中心に、加害者となる男の人生を織り交ぜて描くと良かったと思う。2013/02/07

夜梨@灯れ松明の火

36
図書館。ミステリーとは知らず、伊集院さんだから面白いだろうと、借りました。東京湾で発見された何の接点もないように思われる若い女性と老人の遺体。何故二人は殺され、一緒に沈められなければならなかったのでしょうか?女性の祖父の行動やセリフに、ホロリとさせられました。もともとミステリー作家ではないので、推理小説としてよりも、登場人物達の心理描写などを「読む」方が面白いかもしれません。結局誰が主人公だったんでしょうか(^_^;)2012/07/10

ゆみねこ

30
伊集院さんの初推理小説。東京湾で発見された若い女性と老人の遺体。何の接点もない二つの遺体を結びつけるものは?鑑識の葛西さん、草刈刑事、畑江主任等魅力的な人物も多いので、彼らを主人公にまた書いて欲しい。ご自身のルーツが半島だということで、悲しい歴史を持つ人たちの描き方はさすがだと思う。康次郎、もうちょっと別な生き方が出来なかったのかしら?2012/03/02

青木 蓮友

23
どうもしっくりこない読後感だ。だんだん解明されていくかんじはとても面白かったし、何かの角を合わせるみたいにトンと終わるかんじも好きだったけれど、そこまでになるその動機が、目的が、正直よくわからなかった。そんなに悔しかったんだろうか・・・、でもそんなのならこんなまで素敵みたいになれるんだろうか。お話だけれど、どうも釈然としない。2015/01/30

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