出版社内容情報
劉備亡き後の蜀を支えてきた諸葛亮は、建興12年、五丈原で薨じた。そして楊儀と魏延の蜀兵の指揮をめぐる対立が鮮明になり──。
内容説明
十万の軍を率い、魏軍と対峙するさなか、孔明は篤い病にたおれる。そして蜀は魏延と楊儀の抜き差しならぬ対立から衰亡の道を辿ることに…。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
60
ついに諸葛亮孔明が五丈原にて没します。三国志演義はここで終わります。ですのでこの巻からは三国志に出てくる人物はほとんど没してしまっていて、宮城谷さんは歴史の記述どおりに客観的に書かれているような気がします。次巻で終わりなのですが、本当の三国志ということを目指しておられる気がします。2015/05/23
future4227
42
諸葛亮が逝く。今まで散々こき下ろしていた宮城谷氏も、最期は彼の成長ぶりを多少評価している。そこへ台頭してきたのは無敗の将軍、魏の司馬懿。軍事・行政の両面で能力が高く、先見性、行動力が尋常ではない。彼の作戦や命令はセオリーに反していることが多く、いちいち説明を聞かないと納得できないほど、敵の心を先々までよく読んでいて神がかっている。そして蜀にも孔明なき後、費禕という天才的頭脳を持った政治家が現れる。魏呉蜀に遼東郡の公孫淵までもが入り乱れて、東に西にへの合戦ラッシュとなる第十巻。2020/04/28
優希
40
孔明逝く。人智なくとも努力の武将なせいか、後継者指名は見事。そして魏では司馬懿が台頭してきます。孔明死後は三国志の終盤のような気がして寂しくなります。個人的に孔明好きというのもありますが。2024/04/04
巨峰
26
孔明死すも、三国時代には終わりは見えない。ただ、孫権存命の呉に失策が続く。英雄達が去った後の方が、この三国志は面白い(笑)2011/10/17
しーふぉ
19
諸葛亮も舞台から去り。孫権も老い、残る司馬懿の影響が大きくなっていく。2019/02/17