出版社内容情報
仲間の尽力でお上の怒りが解け、晴れて自由の身となった源内。埋蔵された高価な源内焼を探しに、春朗・蘭陽らと故郷讃岐へ旅立つ。
内容説明
二万両のお宝“源内焼”を掘り起こせ。平賀源内、春朗(葛飾北斎)、蘭陽がお宝目指して一路、讃岐へ。船幽霊も鬼もたぬきもなんのその、手に汗握る探索行の結末は!?「だましゑ」シリーズ第5弾。
著者等紹介
高橋克彦[タカハシカツヒコ]
昭和22(1947)年、岩手県盛岡市に生まれる。早稲田大学商学部卒業後、美術館勤務を経て、58年『写楽殺人事件』で第二十九回江戸川乱歩賞を受賞。その後、61年『総門谷』で第七回吉川英治文学新人賞、62年『北斎殺人事件』で第四十回日本推理作家協会賞、平成4(1992)年『緋い記憶』で第百六回直木賞、12年『火怨』で第三十四回吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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としえ
25
だましゑ姉妹編。今回は、蘭陽編でちらっと出てきた源内の話。蘭陽に言いくるめられ、源内の故郷・讃岐に宝探しに行くことになった源内・春郎・蘭陽。道中あれやこれやと事件に巻き込まれるわ、新たな仲間も加わるわでますます賑やかに。源内が漏らした「どうも俺達には厄介ごとばかり付いて回る。これでは厄介講だ」の台詞がツボ。殆どの厄介事はあなた絡みでしょう!と突っ込みを入れたくなるが、事を大きくしているのは蘭陽だったりする。前作で大人しめだった蘭陽の調子が戻り、常識人の春郎とのやり取りが面白い。幽霊退治の「手長」が好き。2016/02/10
onasu
22
江戸は寛政期、虚実取り混ぜの仲間の活躍は、今回も楽しい。 定番(?)の蘭陽と春朗のコンビの手綱を、生きていた源内先生が握っての讃岐行き。発端は蘭陽が儲け話しに飛びついた、て案配で、幽霊騒ぎに、刺客騒動、香具師(やし)連中とのやり取りもありの、波乱の道中。 そんな中、市九(後の十返舎一九)、蘭陽の弟分に鬼若が新たに加わり、蔦屋に関わりのある御仁も勢揃い。その割に蔦屋さんは…。 そうとは知らずに読み始めたシリーズもの。読み易い綴りで、順不同に読んできたけど支障なし。また続編が出るのかな?2014/01/06
かずよ
22
市九と鬼若が仲間入り。まだまだ厄介な事が続きそう…でもそれが楽しそう。気の置けない仲間っていいなとこのシリーズを読むと感じます。2011/08/11
あすか
20
平賀源内先生も加わり、また賑やかになった!もう変人ばっかり(笑)蘭陽も無駄にしてたお店を料亭にする気になった。趣味のいい蘭陽のお店ならぜひ私も行きたい!!源内先生の故郷を訪ねる蘭陽、春朗、源内先生。旅に出会いは付き物で、そこもすごく楽しめた!!それにしても幽霊の扱い方、こなれてきたね(笑)2020/08/05
一笑
16
御存知日本のダヴィンチこと平賀源内さんの物語。源内さんは獄中死したはずだけれど、老中の骨折りで生きていた(実際そういう話もあるらしい)という設定。その源内さんひょんなことから生まれ故郷の香川志度に帰ることになる。お供は絵師の春朗、役者の蘭陽。途中、十返舎市九や香具若衆の鬼若らが加わる。旅先々で様々な苦難が待ち受けるが、抜群のチームワークで乗り越えていく。源内焼の話が一番良かったかなと思う。ネットで、源内焼を検索してしまった。源内さんが主人公だけれど、お供の蘭陽さんのキャラが光っていた。シリーズ物らしい2024/06/30