出版社内容情報
「週刊文春」で足かけ23年、1126回に及んだ「新宿赤マント」がついに完結。最終巻にふさわしい「特大大盛り」でさあ、どうだ!
ギネスブック級長寿エッセイ、ついに大団円!「週刊文春」で23年にもわたって続いた長寿連載「赤マント」シリーズの完結編! 69歳を迎えても相変わらず雑魚釣り隊のキャンプで東奔西走、ビールぐびぐび。でも、タマネギバリバリ健康法で血はサラサラ、痛風だって飛んで行け。そんなシーナも時にはマジメに「死」について考える――。軽妙な筆致はラストまで変わりませんが、時にウーンと考えさせられる視点が満載の名エッセイばかりです。完結を記念して普段の1・5倍の「特大てんこ盛り」でお送りします。挿絵はもちろん、沢野ひとし画伯です。
内容説明
野山も海もぎらぎらの太陽もイナズマ嵐も木陰のヒルネもみんなそっくり楽しかったぜえ!「週刊文春」連載23年の長寿エッセイ、堂々の完結編!
目次
蛇娘はどこへいった
死んでくんだ論
ユッケのルーツ
タマネギバリバリ健康法
大腸探検隊
手紙のちから
福島、奥会津の憂鬱
旅する文学館のはじまり
話は転々三遊間
エロティックな盆踊り〔ほか〕
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
50
8年ぶりの再読。シーナ本のおもしろさは、爆笑できる「コノヤロ」連発的文体(この本に多用されているとは言わないが)にもあるのだが、ミステリにも似た文章の構成にも負っている。初めの方に出てきたクスグリを紆余曲折の末に、ラストでひねってオチに使うというワザが見事に決まるのである。ははぁ、そのためにあの件りを入れておいたのか、と感心することしきり。23年の歴史を誇る赤マント最終巻。最後の方にも書いてあるが、私も多くの読者と同じように、焚火・ビール・探検隊エッセイばかりを好んで読んでおりまして、どうもすみません。2024/02/10
へくとぱすかる
40
謎だ! 連載23年、1126回の「新宿赤マント」大団円。シーナさんが、やたらとオレも年取った的発言をするのが、ちょっと心配だけど、焚火と魚とビールはとりあえず健在のようだ。この本は最後に取っておきたかったが、誘惑に勝てず、ついつい読んだ。謎とは「なぜこの巻のみハードカバーでないのか?」 たぶん他の巻の厚さと釣り合わせるためだろうと推察したが、果たして真相は?2015/12/02
むぎじる
30
23年の長い連載期間を経て、とうとう赤マント最終回。初めて読んだシーナさんのエッセイ。この頃は、シーナさんが世界・国内中を精力的にズンズン歩き回っていた、ピークのときだったと思う。シーナさんが見る世界を垣間見ながら、「こんなにおもしろい大人の人がいるんだ」と笑い泣きしてしまったことを思い出した。今回も、読みながら吹き出してしまうところが満載で、とても楽しかった。お気に入りは、死ぬ前にもう体験できないだろうと感じる寂寥感と、しなくても”まっいいか”と思える体験の「死んでくんだ論」。2013/11/17
阿部義彦
26
90年から週刊文春で始まった椎名誠さんの連載も13年で終了してこれにて最終回、通算1126回でした。週刊文春は昔は毎週買っていた時期も有りました、コロナが始まるまで仕事で銀行に週3で行くので、待ち時間には必ず読んでたけど、影響で銀行から雑誌が一掃されてそのまま今に至ります、コロナ禍で雑誌の外商が激減りしたのも、本屋減少の一端か、さてこのエッセイ椎名さんの馬鹿話もよいが、世界中至る所に出掛けてるので、その話題が私は面白いですね。「死」「葬儀」に関する考察で『人が死んでも埋葬などしない国も結構有る』に成程!2024/07/15
nemuro
24
市立富良野図書館から借りた一冊。初めて借りたのが昨年12月5日で、その後、4度の延長の末の読了。たまたま他の人からの予約がなくて、繰り返して借りられた訳だが、4度の延長は、自分史上最多。「あとがき」には、「『週刊文春』に二ページの連載エッセイを書き始めたのは1990年だったから、最終回の2013年3月まで23年間。通算1126回。我ながらよく続けられたものだと思う」とあった。2011年5月以降に掲載された70編を収録。面白くて、どこからでも読める。ただ、一気に加速とはならず、すっかり期間を要してしまった。2019/02/06