探検家、36歳の憂鬱

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784163754703
  • NDC分類 290.9
  • Cコード C0095

出版社内容情報

大宅賞作家、初の冒険エッセイ。なぜ探検家はもてないのか、探検家の性とジレンマ、雪崩に遭い感じた死、富士登山に思うことなど。

内容説明

冒険とは何なのか、角幡唯介は何者かを知れる、珠玉の8本の初エッセイ集。

目次

探検家の憂鬱
スパイでも革命家でもなくて探検家になったわけ
行為と表現―実は冒険がノンフィクションに適さない理由
震災―存在しなかった記憶
雪崩に遭うということ
富士山登頂記
北極点、幻の場所
グッバイ・バルーン

著者等紹介

角幡唯介[カクハタユウスケ]
ノンフィクション作家、探検家。1976年、北海道芦別市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。同大探検部OB。2002年~03年冬に、長い間「謎の峡谷」と呼ばれていたチベット、ヤル・ツアンポー峡谷の未踏査地域を単独で探検し、ほぼ全容を解明した。03年に朝日新聞社に入社、08年に退職後、ネパール雪男捜査隊に参加する。09年冬、再び単独でツアンポーの探検に向かう。それをまとめた『空白の五マイル』で10年に開高健ノンフィクション賞、11年に大宅壮一ノンフィクション賞、梅棹忠夫・山と探検文学賞を受賞した。次作の『雪男は向こうからやって来た』は12年に新田次郎文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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扉のこちら側

96
2016年324冊め。これで著者の本を読むのは4冊めになるが、初めてのエッセイ集もおもしろかった。ご本人も書かれているが、同じ早稲田大学探検部出身の高野秀行氏とはタイプが違って、それもまたおもしろい。人との距離の取り方がお上手なのだろう。興味深かったのは北極圏1600キロ踏破に挑戦中で東日本大震災発生時に日本にいなかったため「日本人なら誰もがその身体に刻み込まれた震災の記憶。私にはそれがなかった。」という、体験の欠如の記述。なるほど、そういう意味での「震災体験」もあるのか。次作にも期待。2016/05/10

トムトム

53
ノンフィクションは、大変です。私もたまに文章を書くのですが、カッコつけたくなったり盛ってみたくなったりするものです。そこを素直に自分の感じたままに書くには、意志の力が必要だと思います。死はすぐ隣にある。私も目の前で健康な方が亡くなったことが数回、自分がアホな事をして死にかけたことが数回あります。死ぬことなんざ、何も特別ではないと気付くことで生きる事が楽になります。ほぼ同年代の角幡さん、同じ時代に生きているのに、かたやハードな探検家!私はお家大好きのナマケモノ。生まれつき根っこの何かが違うんだろうなぁ。2021/07/02

アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

53
高野秀行さんの後輩にあたる早稲田大学探検部出身。登山や雪崩の体験、若い頃の悩み迷い、探検をノンフィクションとして書くということについてなど、インドア派の私としては体験しようもないことを知ることが出来ておもしろかった。三浦しをんさん『本屋さんで待ち合わせ』より。2017/03/26

ばんだねいっぺい

31
 探検家と冒険家は、違うのか。石川直樹の「最後の冒険家」の神田さんが出てきて給食センターの所長だったのかと驚いた。今では憂鬱の一つが解消されたようで喜ばしいことだ。2018/07/29

ぶんこ

30
探検記だと思い込んで読んだら、36歳になった探検家の、本当に憂鬱なエッセイでした。 意外と慎重さに欠ける性格なんだなと驚きました。 焼肉を食べたいが為に、無理して雪崩に巻き込まれて九死に一生となったり。 皇居マラソンをする女性達を、不幸な人達と思っているところなど、所々で思い込みの激しさを感じました。 エッセイよりも、探検記、冒険談を読みたいな。2014/06/23

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