出版社内容情報
子煩悩な父、家族思いの父。山本五十六が最も信頼した海軍軍人・三和義勇家の戦時下を描き、昭和の家族の原像をみごとに再現する。
内容説明
優しかった父。どんな人間関係の場でも潤滑油だった父。妻と家族を誰よりも愛した父。戦争での死を予感し、家族と過ごせる短い時間を何よりもいつくしんだ父。山本五十六の参謀だった三和義勇の家族を、少女の目であざやかに再現した昭和の「家族の肖像」。
目次
1 レクイエム(父の背中;父は、がき大将;逗子散歩;家族旅行;父の本棚 ほか)
2 父が書き遺した山本元帥(山本元帥の思い出(三和義勇)
山本元帥とリンカーン(三和義勇))
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Book Lover Mr.Garakuta
11
【図書館】【速読】:第2次世界大戦の日本帝国軍の軍人の追悼回顧録。2/5点くらい2022/05/14
こまったまこ
7
三和航空参謀の長女が書いた父三和義勇と、三和参謀が書いた山本五十六の追悼文。追悼文の一部はしばしば他書でも引用されているので読んだことがあった。それを読んで三和参謀は山本五十六に愛されていると感激したものだったが三和参謀の山本五十六への崇拝ぶりも相当なもの。こんな相思相愛の長きに渡る師弟関係が素晴らしい。また、父、夫としての三和参謀も素晴らしい。家族を心から愛し、多忙な身ながら少ない時間でも家に帰り家族と共に過ごしている。しかし最期はやはり敬愛する山本五十六の元へ行ってしまった。追悼文の最後に身震いした。2015/08/25
篠田@書店員復帰を目指し中!
3
大日本帝国海軍の勉強をし直すためにこの本を読んだ。戦争のリアルな部分や山本五十六についての話などがたくさん書かれている。軍人の娘という視点から書かれているので家族の心情がわかる。天国でお父様とお母様が再会出来ている事を願う。2012/09/25
さいちゃん
1
とっても読みやすくて、一気に読めました。家族の強い絆と、奥さんを愛する気持ち、そして山本五十六への思い。久しぶりにこの本を読んで泣いてしまいました。2012/05/12
でおでお
1
「山本元帥の思い出」は大正終わりの霞浦副長時代、昭和はじめの駐米武官時代の良き上司と部下の関係を知ることができて素晴らしい。 特に昭和2~3年の三和が駐米していた時代、大使館の武官連中みんなで大リーグの試合を見に行ったり、ボーリングに行ったり、支那めし!に行ったりして連帯感を高め、ホームシックにならず仕事に邁進できるよう、よく遊んだ記述が楽しい。2012/03/28