気仙沼に消えた姉を追って

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163746203
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

気仙沼出身のジャーナリストが、姉の姿を探しながら出会った、残された5つの家族のストーリー。定めと向き合う尊い人生を丹念に描く。

内容説明

遺体番号236。2011年5月8日、赤岩漁港にて発見。DNA鑑定を経て、姉が名前を取り戻したのは、9月21日のことだった―気仙沼出身のジャーナリストが、失意のなか渾身で臨んだルポルタージュ。

目次

プロローグ
気仙沼へ
廻船問屋の娘
三月十一日~斉吉商店の場合~
大島の英語通訳
三月十一日~七宮克徳の場合~
三月十一日~高校生の場合~
高校生の選択
「旅の人」の軌跡~生島家と気仙沼~
三月十一日~推測・姉の場合~
エピローグ 遺体番号二三六

著者等紹介

生島淳[イクシマジュン]
1967年、宮城県気仙沼出身。ノンフィクションライター。早稲田大学社会科学部卒業後、博報堂に入社。1999年に独立。以後、メジャーリーグや五輪などを取材、『スポーツ・グラフィックナンバー』での執筆や、NHK BS1『BSベストスポーツ』のコメンテーターなどで活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

焼きそばん

14
震災直後にラジオで生島さんのお姉さんが行方不明である話をされていた、そしてこの本を自分の中で区切りをつけるためにこの本を書かれていたのを記憶しており、いつか読んでみたいと思ったままそのままになってしまっていた。図書館でふと目にとまった。内容は、気仙沼にまつわる数人のインタビューをまとめたものと生島家のルーツと姉を振り返る構成になっています。東京で震災を迎えた生島さんが、姉の死をふまて震災を自分の中で消化する為に整理された一冊です。2017/03/26

じゅむろりん

13
若い頃,田舎の閉塞感が嫌で地元を離れることはよくあることです。しかし,離れたことにより,あの震災をどう受け止めればよいのか,姉の死をどう受け入れれば良いのかと考えた作者は,地元を知ること・家族を知ることから始めたのがこのルポなのでしょう。客観的に書かれた文章はスポーツジャーナリストらしいのですが,それがかえって感情を出すまいとしていることの裏返しのようで,読んでいて著者の悲しみと苦しみが伝わってくるようです。亡くなられた方々のご冥福をお祈りし,本当の復興を心からお祈りいたします・・・。2013/12/28

あちゃくん

11
自分の生まれ育った故郷、自分の愛した姉、そしてそれらを不条理に奪い去っていた地震・津波。失ったものは決して戻ってこないけど、これらのことをより多くの人の心にとどめておいてほしい、そういった著者の痛切な思いが感じられる一冊。個人的には、同世代の中学校の先生が見せた仕事の矜持に心打たれました。2011/11/27

シュエパイ

10
気仙沼やら塩釜やら利府やら、塩釜にいく途中の瓦礫の残る道(多分産業道路)やら、よく見知った地名が並んでいたので、買ってみました。本当に語りたいことは、始めと終わりに集約されているんだろうと、感じました。ただの番号しかもたない遺体が、遺骨が、名前を取り戻す。静かで淋しくて、大切な儀式。胸が痛みを訴えます。2011/11/26

団塊シニア

7
筆者は宮城県気仙沼市出身のスポーツライターです。3月11日の東日本大震災で14歳上のお姉さんを亡くしました。お姉さんの行方を探すことで取材で多くの人と出会い、美しい光景のふるさとを再確認し今では気仙沼を知る旅へそして将来の気仙沼を考えるようになったことが書かれてます。(お姉さんの遺体は9月に発見されました)、本書は喪失感と気仙沼の復興への強い願いが語られてます。2012/02/28

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