実りの庭

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  • サイズ B6判/ページ数 255p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163736006
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

結婚し、子どもを生み育て、やがて家族は実りの季節を迎える。妻、母、そして1人の女に戻るとき──そのとまどいと喜びを美しく綴る。

内容説明

歳をかさねることで実る果実あり、味わうべき人生がある。親を看取り、家族がそれぞれ自立していく季節を迎えたとき、痛みと喜びを抱きつつ生きるには―『実りを待つ季節』から10年、光野桃の最新エッセイ集。

目次

貝殻ひろい
オカアサン
青薔薇の皿
うちの色
ご不浄
働く母

正月の匂い
野の時間
空き地〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おいしゃん

73
介護、母、娘、死、そういった家族についてのエッセイ。著者の娘とはほぼ同年代のようだが、こんな母親は勘弁してほしい、と思ってしまった。ちっとも気にならない人の私生活など、当然興味がわかないものだが、エッセイも然り。そういう意味では入り込むことのできないエッセイだった。2015/11/14

ゆみねこ

25
私とほぼ同世代であろう著者の、主に家族を描いたエッセー。親を看取り、子供を自立させ仕事に生きる50歳代。私にはまだ親の介護は未経験だが迫っているもろもろの問題に目を逸らせるわけにはいかないのだと実感。親の遺品整理をした日、元気なうちに身の回りのものを徹底的に片付けることを決意した著者。私の場合もまずはそこからかなぁ…。2012/05/17

mami

11
介護をして親を見送り、育児にひと段落、ご主人の転勤で中東への転居、自身の多忙さが更年期と重なってうつ状態。そんな頃に書かれたエッセイ。実家の物を処分した際の心境を彼女はこう綴っている。「これでもう母は完全にこの世から去った。ひとが逝くのはその周りにある物も含めて。モノたちに宿る思いは残された人間が断ち切ってやるしかない」と。一人娘の私は実家の処分を一人で行った。膨大な物の量に圧倒されつつ親が生きてきた証拠を消去しているのだなと思いながら。あれが最も大変な作業と感じたのは、こういうことだったんだ。2018/05/12

ダグラスまま

8
母と娘、家族についての小話、コラムを纏めたもの。良かった〜。ほっこりした家族の話もあり、介護のつらい話もあり、新婚の食器の話もあり、日常のちょっとした話なのだけど、どの話も人間の温かみが感じられる。お母さんが人生の晩年で、ダンスの講師にほのかな恋をしていた話が印象に残った。苦悩していたことも、後になれば爽やかな思い出になるのかもしれない。細切れに読んだけどなかなか良かった!2015/02/24

れいぽ

8
端正で赤裸々なエッセイ。母との関係、親を送ること、別居が支える3人家族の絆。読んでいてずしりときます。文章化することで光野さんの心が濾過されて、その質量がずんと響いてくる読後感。2012/07/03

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