言葉でたたかう技術―日本的美質と雄弁力

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  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784163734309
  • NDC分類 361.42
  • Cコード C0095

出版社内容情報

日本人はなぜ議論が苦手なのか。欧米流の弁論術を身につけた著者が雄弁のテクニックを伝授。正直で誠実で口下手な日本人に贈る1冊。

内容説明

正直で誠実、勤勉…だけど口下手で議論に弱い「島国の民」の美点と弱点を論じ尽くした画期的日本人論。

目次

第1章 アメリカでのけんか修行(“けんか上手”;アメリカへ ほか)
第2章 アリストテレスの弁論術(ワシントン大学;カナー先生との出会い ほか)
第3章 日本人の美点と弱点(「おしゃべり」を卑しむ文化;外国人が語る「日本の美点」 ほか)
第4章 外国人との交渉術(譲らないこと;割り込みしたアメリカ兵を叱る ほか)
第5章 日本の未来のために(発信力をどう鍛えるか―交渉要員を育成せよ;日本の英知を結集して ほか)

著者等紹介

加藤恭子[カトウキョウコ]
1929年、東京生まれ。早稲田大学文学部仏文科を卒業と同時に渡米・留学。ワシントン大学修士号。フランス留学、再渡米を経て、61年帰国。65年早稲田大学大学院博士課程修了。65年から72年までマサチューセッツ大学で研究生活を送る。73年上智大学講師。現在は(財)地域社会研究所理事、専攻はフランス文学。第43回日本エッセイスト・クラブ賞、第11回ヨゼフ・ロゲンドルフ賞、第65回文藝春秋読者賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ロッキーのパパ

11
あの時代、留学できたということは恵まれた家庭で育ってきたと思う。ただ、留学先でメイドのような仕事までして、学問をやり遂げたというのは与えられた機会をきっちり活かしておりすごいと感心した。日本人は発信力が少ないとか、欧米流の議論術とか、書いてあること自体は他の本でも読んだことがあるけど、著者の経験に裏打ちされた語り口は説得力がある。最終章は日本びいきが空回りしているような気もするけど、外国人との長い付き合いでもどかしい想いをしてきたことが日本への愛情として現れているんだろうなあ。2011/08/30

mit

7
戦後まもなく日本人差別の根強いカリフォルニアの大学に留学し、学費を稼ぐための労働など想像を絶する苦労の末、言葉で西洋人と闘うすべを習得した著者の体験談には説得力がある。言葉によって相手を打ち負かす、言葉によって相手を説得する、など西洋人が子供の時から練習し、基盤とする考え方は、アリストテレスの「弁論術」に遡る。日本と外国では対人関係の文化的背景に差があることを認識し、perception gapが生じたらそれを理解し説明する必要がある。顔の表情が持つ意味も異なり、表情と発言が食い違っていると信用されない。2013/06/03

ともふく

6
話す力を身に付けたいと思って読んだ本。しかし、話すための技術論というより、著者が外国の異文化の中でどう戦ってきたかを踏まえ、そこから得た信念を伝えてくれる本でした。自分は比較文化論が好きなので興味深く読めました。日本はいい国ですが、しかし同時に自説を主張する強い国であらねばならないことを再認識しました。2016/09/11

nako*beary

3
図書館で借りたけど、改めて購入したい、と思える良書。終戦後、渡米し大学院まででた筆者が、アメリカでの処世術を元に、日本的美徳と欧米的弁論術のつかいわけを説く。そうなのだ。どちらが良いというわけではないのだ。この本のタイトルを「たたかう」と平仮名にしている辺りにも意図が漂う。2014/11/29

小豆洗い

3
この本を読んで、いかに自分が日本人的で調和重視タイプかが分かった。もっと、正当性を主張できるようにしたいが、あまり欧米的になり過ぎないようにバランスを気にしたい。日本企業の成功が暗黙知であるという話が興味深かった。掘り下げてみたい内容。2014/01/17

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