出版社内容情報
成人の66%が肥満という米国は、ダイエッター人口も方法もハンパじゃない! 驚愕のデブカルチャーのサンクチュアリに切り込んだ現地ルポ。
内容説明
年間30万人が肥満で死亡?関連医療費は約15兆円。驚愕の現地ルポ。
目次
第1章 病的肥満、体重半トンの男
第2章 膨らみ続ける「肥満経済」
第3章 デブで悪いか!「デブ革命」只今進行中
第4章 面倒だから胃を縮めてしまおう
第5章 「デブのシリコンバレー」と呼ばれる街
第6章 ビッグ・ラブ
第7章 「肥満大国」ならではの、こんな職業、あんな仕事
第8章 アメリカには肥満法だってある
第9章 全米に広がる自助グループの輪
著者等紹介
柳田由紀子[ヤナギダユキコ]
1963年、東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、新潮社に勤務。雑誌『SINRA』『芸術新潮』などの編集に携わる。98年、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校及びスタンフォード大学でジャーナリズムを学ぶ。2001年よりアメリカに移住。日本の雑誌を中心にアメリカ発のリポートを寄稿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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MURAMASA
40
「肥満大国」アメリカの現状を描いたルポルタージュ。数年前に話題になった「スーパーサイズ・ミー」なんて映画がありましたが、アメリカ人の生活について知れば知るほど、「成人の3分の2が太りすぎ」って言葉に納得がいくようになります。本書では「ふとん系」など言葉の端々に肥満者に対する揶揄が感じられるところが気にもなりますが、アメリカ社会の想像以上に異常な部分と、それに対して真摯に向き合う人々が描かれており、表紙写真から感じる「キワモノ感」は読了後には払拭されます。私もメタボ気味なお腹を抱えて生活しているので、 続2010/09/12
sawa
6
★★★☆☆ 病院に行こうとしたがドアを通らないため壁を壊して搬送された男、太り過ぎで6年間もソファーに座ったまま生活していたために皮膚と生地が癒着、体調不良で病院に運ばれたものの、ソファーについたまま死んだ女。まるでホラー映画のような本当の話。4週間のダイエット合宿に97万円、胃縮小手術に260万円、垂れた皮膚の切除手術に250万円、減量寄宿学校の月謝が62万円。肥満関連総収益はアメリカ総経済全体の何と3%にあたるそう。この面だけを見たって、つくづくアメリカっておかしな国だと思う。(図)2011/05/29
Humbaba
5
国民の3分の2が肥満であるアメリカ.そのため,肥満を排斥することは許されないが,闇雲に優遇してもいけない.それによって肥満を問題と感じなくなれば,更に肥満が増えるという悪循環に陥る.社会そのものを変えていかなくては,問題を解決出来ないだろう.2013/01/19
印度 洋一郎
5
アメリカには、何故異常に肥った人が多いのか?という疑問を追及していくと、見えてきたのは異常とも言うべき肥満社会だった。強迫観念のようにダイエットに挑み、胃を切除し、合宿制のダイエットセラピーに通いつめる人がいるかと思えば、「デブは個性の一つです!」と肥満者の権利とアイデンティティの確立を運動する人もいる。肥満している人を好む”肥満愛好者”の悩み、肥満者の愛とSEXなど、読んでいてクラクラしてくる話ばかり。でも読み易くて楽しい語り口なので一気に読める。もしかして、ここに書かれているのは日本の未来なのか。2010/09/13
真澄
4
アメリカにおける肥満の現状が知りたくて読みました。肥満が病気でる以上に、個性として主張しビジネスとして成り立つことに大変驚きました。日本人なら肥満で不便を感じるならば、努力して痩せようと誰しも思うはず。ところがアメリカには快適に暮らせるようなビジネスが様々なサービスや商品として存在しました。日常生活から性の問題まで。さすが500kgもある体重のままでも生活が出来る訳です。この本によって学ぶ事は無いかもしれませんが、最後の砦というか抑止力になる気がします。2010/10/30