内容説明
母性をめぐる禁圧と噴出。中原中也、小林秀雄、長谷川泰子の三角関係。さらに、内田百〓(けん)、堀辰雄、永井荷風、大岡昇平など、近代日本の文学と音楽の深奥に潜む“母なるもの”をさぐる著者畢生の文学的随想。
目次
姉のような
崩れるやさしさ
落ちる子供
母が言ったこと
右手と左手
うつろう時
エンドレス
悪魔のトリル
モーツァルトの眩暈
ト短調の一閃
母なるもの
別れと再会
著者等紹介
高橋英夫[タカハシヒデオ]
文芸評論家。1930年東京生まれ。東京大学文学部独文科卒業。1970年『批評の精神』で亀井勝一郎賞、1981年『志賀直哉近代と神話』で読売文学賞。1984年『偉大なる暗闇師岩元禎と弟子たち』で平林たい子文学賞を受賞。1997年日本芸術院賞を受賞し、芸術院会員となる。元近畿大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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