出版社内容情報
日本最初の盲導犬は1939年、日中戦争による失明軍人たちの社会復帰のために導入された。ドイツから来た4頭の数奇な運命を辿る
内容説明
1939年、ドイツから4頭のシェパードが日本に上陸した。失明軍人の「光」となった日本最初の盲導犬、70年の時を超えて発掘された感動秘話。
目次
第1章 駆け抜けた一条の光 千歳
第2章 「ゴルドン君」がやって来た
第3章 ドイツからの四頭
第4章 日本初の盲導犬訓練 リタ・ボド
第5章 アスターとルティの行方
第6章 和製盲導犬が行く
第7章 支える人がいた
第8章 始まりの終わり
著者等紹介
葉上太郎[ハガミタロウ]
地方自治ジャーナリスト。全国紙記者を経て、2000年フリーに。政策から事件までを一体としてとらえた、住民の視点からの地方自治が専門。他にもハンセン病をはじめとした医療問題、食糧問題など幅広く取材を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
katta
2
ノモンハン事件や中華事変で失明した兵を自立させる目的で、盲導犬の導入が試みられる。最初はドイツから輸入した4匹。陸軍病院で試みられ、犬嫌いや全身火傷を負いつつ明るく生きる人々の目となり先導役に徹した。終戦後の食糧難など涙なくしては読めない。健気である。2009/08/17
tecchan
0
1939年ドイツからやって来た4頭の盲導犬と関係した人々の戦争に翻弄された生涯を描いたノンフィクション。日本最初の盲導犬が戦傷病者のためだったとは知らなかった。2014/11/24
Reee
0
今年読んだ中では断トツ№1の作品。今では盲導犬というと病気で盲目となった人が利用する印象が強いが、初期の頃は語弊があるかもしれないが戦地で運よく失明だけで済んで生き延びた人が訓練し始めた。つまり戦争が盲導犬を産み出したと言っても過言でないかもしれない。ドイツから最初に輸入され、徐々に国産の盲導犬も誕生していく。また写真にあるように初期の盲導犬はシェパードだった。今現在、一般に認知されていて飲食店や公共交通機関で利用できる盲導犬。当時の苦悩も克明に記されており、盲導犬の歴史を知るのに最適の一冊。2014/01/25
大木
0
号泣した!!!2010/12/28
クミコ・ロッテンマイア
0
ものすごい感動したわ。今年のノンフィクションBEST1かも。2009/10/16