横浜少年物語―歳月と読書

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  • サイズ B6判/ページ数 254p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163712505
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

内容説明

戦中・戦後の「窒息しそうな時代」に港町ヨコハマで過ごした多感な少年期を愛してやまない活字の思い出とともに振りかえる。

目次

第1部 戦時下の横浜少年(終戦の日;私のルーツ―先祖は白生地問屋;戦火の町を逃れて;五月の炎、八月の闇)
第2部 横浜少年の戦後(朝はふたたび;一面の焦土に芽ぐむ;薄明かりの中の希望;少年期の終わり)

著者等紹介

紀田順一郎[キダジュンイチロウ]
1935年(昭和10)、横浜生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業。会社勤務を経て執筆活動に入る。文学、近現代の社会風俗、書誌など幅広く論じるほか、推理小説の創作も手がける。2008年(平成20)、『幻想と怪奇の時代』で日本推理作家協会賞(評論その他の部門)受賞。現在、神奈川近代文学館館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

132
紀田さんは本牧で生まれて、その後ずっと横浜で育っていき中学卒業までのご自分の読書などにまつわる経験を戦後あるいは戦前の横浜の風景とともに描かれていて当時の状況などがよくわかります。野毛にあった書物の殿堂とは何かと思いきや、今も横浜にある大きな書店の有隣堂の野毛営業部ということで書かれています。本にまつわる体験談というのはやはり本好きにとっては読んでいて楽しくなります。2015/12/13

ロピケ

6
紀田さんのお父さんも横浜の商家の生まれで、とあって、鹿島茂さんのお父さんもそう言えば…と思い当った。「商人に学問はいらない」というのが鹿島家の家訓だったとか。紀田さんといい、鹿島さんといい、そんなバックグラウンドから無類の本好きが現れるから面白い。そういえば、山崎正和さんの『文明としての教育』に「(日本では)頑迷固陋な親が息子や孫に『学校なんぞに意味はない。早く実業につけ」と決めつけるような、反アカデミズムの空気はなかった」という一文があって、いや、有名どころで2軒はあるなあ…とちょっと可笑しかった。2015/09/16

荒川ながれ

5
2009/2/15 文藝春秋 サブタイトル「歳月と読書」初版 紀田順一郎1935年・昭和10年横浜生まれ 図書館で借りる。1部「戦時下の横浜少年」、箱根に集団疎開、精神論一本やりの疎開生活、空きっ腹に弱い者いじめ、小田原への疎開、2部「横浜少年の戦後」、襲い掛かる食糧難、一面の焦土、戦後民主主義。読書への渇望。切ない少年時代。いつもそばに読書があった。小林信彦の疎開体験を読んでいたので、興味深いものだった。2021/12/02

kokada_jnet

5
敗戦時に10才だった著者の、小学・中学時代の回顧本。病弱で内気だった紀田少年が体験する、集団疎開の恐怖、敗戦による価値観の大転換など。個人的な体験を普遍的な時代史にしているのはさすが。2009/08/13

takao

2
ふむ2022/11/01

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