内容説明
「自衛隊は戦えない」。―「国を護る!」。少年時代から自衛隊を志した著者は、その実態を知り絶望した。なぜ戦えないのか。どうすれば戦えるようになるのか。半生を捧げた自衛隊に警鐘を鳴らす。
目次
序章 フェイズ1 尖閣蠢動
第1章 フェイズ2 尖閣不法占拠(国民を守るために戦ったら「殺人罪」に問われる?;「戦争がない」という前提の法的手続き ほか)
第2章 フェイズ3 尖閣狼群(「国際法の遵守」は事実上の攻撃禁止令である;中立国か、敵国か。識別する前に自分がやられる! ほか)
第3章 フェイズ4 用意周到、動脈硬化(「防衛対象国」筆頭格・中国の侵略シナリオ;自衛隊は組織を変え、実質的な戦力向上を図るべし ほか)
第4章 フェイズ5 敗戦処理(「常在ゴルフ場」のサラリーマン自衛官;自衛隊は賢者か、愚者か? ほか)
著者等紹介
中村秀樹[ナカムラヒデキ]
昭和25年生まれ。福岡県出身。昭和49年防衛大学校卒(十八期)。潜水艦艦長の他、海上幕僚監部技術部、護衛艦隊幕僚、情報本部分析部、幹部学校教官、防衛研究所戦史部等に勤務。平成17年退官(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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無添
4
これが悲しき我が自衛隊の現実だ2016/12/19
たかひー
4
★★★★ 著者が挙げた問題点が少しは改善されていて欲しい。自衛知あはもっと普通の軍隊に近づいてもいいと思う。2015/04/14
やん
1
著者の言っていることもわかるが、日米安保問題等も絡めてもっと冷静な論が読みたかった。問題提起や現場の意見としては読んで無駄ではなかった。各章の冒頭にある微妙なフィクションはちょっと…2018/07/10
Chi-ha-ru
1
個々の兵器では世界レベル(おそらく)だが、 「お役所の事情で」国防組織としては有効に機能できない自衛隊の脆さに警鐘を 鳴らした書。 だが「これからは市街戦」だとして野戦主眼(筆者いわく)の 野砲、戦車、対戦車ヘリをそれらの持つ抑止力をほぼ無視して 否定的にとらえているところが気にくわなかった。 もっとも、島嶼戦闘では総火演で言うように 野砲や戦車が役に立つとは思えないが。2015/01/07
鶴巻太郎
1
これを読むと自衛隊は国を守れないんじゃないかと不安になる。勿論、他国を攻める能力は必要ないけど、最低限まともに国防が務まるように組織・法制度等の改革は必要と感じる。 本書は2009年にでたのだが、chinaとの緊張が高まっている今、少しは改革が進んでいるのだろうか。2013/09/04