出版社内容情報
芥川賞始め数々の選考委員を務めた二人の文学者が、私生活から選考の秘話までを明かす。貴重なる肉声がつまった究極の文学対談!
内容説明
小説の自由、創作の技術、男と女、アメリカという国、戦争、ニューヨークの魅力、サディズムとマゾヒズム、いまは亡き偉大な作家たち、文壇、文学賞、芥川賞選考会―およそ文学をめぐる話題のすみずみにまでわたってくり広げられた熱く真摯な対話を集成。
目次
小説の“熱い自由”
本当の戦争の話をしよう―ニューヨークと基地から
マゾヒズムの心理と肉体
文壇とは何か?
文学賞とは何か?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
7
ざっくばらんな対談集。オブライエンと谷崎が読みたくなったのでややカオス気味な書棚から探す決意をした。お二人とも凛としていらしてとても憧れる。2011/06/20
ケレット
4
山田詠美と河野多惠子の対談集。①「小説は手書きじゃないとだめ」だなんて古くさくて逆に新鮮。手書きの方が文章に力がこもるなんて信じてないけど。今はスマホで小説書く人もいるよね。②戦争との向き合い方に性差がある気がする。女性はより生活者目線というか、自分で体感できる世界から意見を言う。素晴らしい。しかし欠点もある。③八木義徳さんのエピソードは素敵。作家は何でもいいから信じるものを一つは持たないとだめ。④山田詠美の後書きが素晴らしい。2019/11/16
おとしん
3
尊敬と承認で結ばれた間柄は理屈抜きで素敵です。文学の伝統にしっかりと繋がっている小説家のお話は刺激的でした。2010/08/05
mick
2
興味深く、面白かった。読んでいて高揚する。9.11直後の内容なので、今の世界情勢をどう感じるのか、再対談を期待。文壇、文学賞、文学のおかれる状況もこの十年で大きく変わったことを感じる。文学部の存在すら危ぶまれる状況なんて・・・2016/01/22
aoneko
2
国内外(外はアメリカ)に目を向け、谷崎潤一郎について語り、文壇こぼれ話に沸き、ニューヨークの街・マンハッタンの夕日あれこれは女子トークの態で。お二方ともあつくていいな。山田さんの「アナーキーって田舎くさいと思う」。とか、河野さんの「狂人の真似すとて都大路を走らば、これすなわち狂人なり。それってナルシスト」とか。ポーズが気づくとポーズでなく地になっていく。。などそのあたり怖い怖いと思いながらもたのしく聴いた。 2013/04/14