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多賀城 焼けた瓦の謎

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  • サイズ B6判/ページ数 124p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163693002
  • NDC分類 K210
  • Cコード C0095

出版社内容情報

その瓦は、文字を使い、一人一人を支配して国づくりをしようとした人々と、自由に生きようとした人々の太古の争いを今日に伝える。

内容説明

大化の改新の本当の意味とは?奈良の大仏に貼った大量の金箔はどこから来たのか?なぜ、桓武天皇は東北に三度も軍勢を送ったのか?律令国家にあって、蝦夷たちになかったものとは?伊勢の斎宮にかかった五色の雲に「いつきのみこ」は何を見たか?小学生から大人まで考古学と歴史学を感動しながら学ぶ本。

目次

出土した焼けた瓦
大化の改新
中央集権国家の膨張
みちのくのやまに黄金の花が咲く
反乱する蝦夷たち
多賀城緊迫す
伊勢の斎宮にかかった美しい雲
桓武天皇
朝廷軍の敗戦
坂上田村麻呂
人々の暮らし
文字をもたない人々
天下の苦しむところは、軍事と造作なり

著者等紹介

石森愛彦[イシモリヨシヒコ]
1958年東京都生まれ。イラストレーター。桑沢デザイン研究所グラフィックデザイン研究科卒。数理生物学者の吉村仁と組み、アメリカの周期ゼミの不思議な生態の謎を数理生物学の大胆な仮説で解いていく『素数ゼミの謎』(2005年)の絵で高い評価をうけた

工藤雅樹[クドウマサキ]
1937年岩手県生まれ。東京歴史博物館前館長。第8回雄山閣考古学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yyrn

16
朝廷から遠い東北地方を支配するために多賀城が築かれたが、従わぬ蝦夷(えみし)に坂上田村麻呂が征夷大将軍となって遣わされ、首謀者アテルイが召し捕られて中央集権体制が整えられていった、とは知っていたが、田村麻呂の前に4人の将軍が戦果を挙げられずに首をすげ替えられていたとは知らなかった(蝦夷ガッツ!G)。月に一度、多賀城の図書館に行く途中で城趾の脇を通るが、そんな興亡がいまは長閑な風景の中で繰り広げられていたとは想像もつかないが、これを読んだ子供には伝わると思う蝦夷の無念さが。考古学の面白さが。骨太の絵本です。2019/03/13

謙信公

15
冒頭「風が吹いています。」から始まる一風変わった歴史書。読みやすい絵本調だが、侮ることなかれ。小学生から大人まで考古学・歴史学双方の視点から日本の国家形成過程を感動しながら学べる。発見された焼けただれた瓦から、多賀城焼失の経緯、大化の改新から始まる中央集権国家形成過程で蝦夷がどのように組み込まれていったのか。蝦夷(敗者)側の視点から掘り起こす。桓武天皇が3度も軍勢を送ったくだりなどは読み応え抜群。文字をもたない蝦夷の歴史は、遺跡と朝廷側の歴史書からしか知りえない。今残る歴史は、あくまでも勝者の歴史である。2023/07/06

kanki

14
大化の改新→律令制と文字→国家vs蝦夷→砦麻呂の多賀城焼き討ち→アテルイ&モレ→桓武天皇&坂上田村麻呂2023/04/07

サパタ

6
妻のルーツはまつろわぬ民、奥州なので自然と蝦夷の目線で読み進めてました。加えて血湧き肉踊る系「火怨」や「炎立つ」を読んだ後は、おのれ京め‼️となる。ただ大化改新以降の律令制移行は国家としての体をなすうえで必須であり、そのなかで地方豪族が滅んでゆくのは時代の潮流なのかなぁと思いました。絵も素晴らしくとても良い本です、子供にも勧めました。2017/08/27

金監禾重

5
絵良し、文良し、装丁良し。読みやすく、それでいて情報量もなかなか多く、大人が読んでも満足できると思う。多賀城の瓦が焼けるに至る歴史的背景、経過、その後まで書かれている。単に郷土史の児童書として東北の子どもだけでなく、日本国の歴史として全国の子どもから大人まで手に取ってほしい。2019/03/06

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