驕れる白人と闘うための日本近代史

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784163669809
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C0021

内容説明

欧米においては、自分たちの歴史こそ世界史であり、自分たちの生き方にこそ文明の名にもっとも相応しく、地球上のあらゆる民族は欧米文明の恩恵に浴することによって後進性から救われたと教えられてきた。だから彼らの潜在意識の奥深くには、確固たる優越感が入り込んでいる。これに対し、著者は、江戸期の鎖国日本は経済的社会的にみごとなまでのバランスのとれた「小宇宙」社会を形成しており、人間と自然の共生に心を砕いていたと史実を示す。それは同時代ヨーロッパの、すべてを侵略征服せんとする拡張謳歌精神とは正反対だと指摘する。ヨーロッパの世界侵略は、その「小宇宙」を壊したのであり、それを「文明開化」と解釈するのは大間違いだと言う。この、ヨーロッパのほうが野蛮だった、とういう主張は、ドイツで大きな物議をかもしたが、同時に今や、世界人口の急増と資源の枯渇を前にして、欧米でも「小宇宙」日本の共生思想に目覚め始めている。欧米人の優越意識を覆すためにドイツ語で刊行された書を、今度は日本人の劣等感を打ち破るために、邦訳出版する。大航海時代の到来以後、全世界を発見、征服した「偉業」に対する欧米人たちの誇りを根底から覆す書。

目次

「西洋の技術と東洋の魅力」
世界の端で―「取るに足らない国」だった日本
劣等民族か超人か―「五百年の遅れと奇跡の近代化」という思い込み
草の根民主主義―江戸時代の農民は「農奴」ではなかった
税のかからない商売―商人は独自の発展を遂げていた
金と権力の分離―サムライは官僚だった
一人の紳士―初代イギリス駐日公使・オールコック見た日本
誰のものでもない農地―欧米式の「農地改革」が日本に大地主を生んだ
大砲とコークス―日本はなぜ「自発的に」近代化しなかったのか
高潔な動機―「白人奴隷」を商品にしたヨーロッパの海外進出
通商条約の恐ろしさ―日本はなぜ欧米との「通商関係」を恐れたか
茶の値段―アヘンは「中国古来の風習」だと信じている欧米人
ゴールドラッシュの外交官―不平等条約で日本は罠に陥った
狙った値上げ―関税自主権がなかったために
頬ひげとブーツ―欧米と対等になろうとした明治政府
猿の踊り―日本が欧米から学んだ「武力の政治」
たて糸とよこ糸―今なお生きる鎖国時代の心

著者等紹介

松原久子[マツバラヒサコ]
京都市生まれ。1958年国際基督教大学卒業後、米国ペンシルヴェニア州立大学院舞台芸術科にて修士号取得。1970年西独ゲッティンゲン大学院にて日欧比較文化史で博士号取得。週間新聞DIE ZEITにコラムを持ち、西独国営テレビで日欧文化論を展開。ドイツペンクラブ会員。1987年より米カリフォルニア州に移住。スタンフォード大学フーヴァー研究所特別研究員を経て、現在著作に専念

田中敏[タナカサトシ]
1935年群馬県前橋市生まれ。1957年慶応義塾大学経済学部卒業。1966年西独政府給費留学生としてミュンヘン・ゲーテ・インスティトゥート・ドイツ語師範科卒業。1977年明星大学教授(ドイツ語、情報伝播論、比較文化演習)。明星大学名誉教授
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感想・レビュー

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TheWho

18
元スタンフォード大学特別研究員でドイツ評論家の著者が、西独留学時の1979年に独語でミュンヘンで出版され、その後2005年に邦訳で逆出版された一冊。10年ぶりに本棚からチョイスした再読本。まだ白人至上主義と猿真似の日本論が蔓延していた当時に欧州で話題となったが、自虐史観が蔓延していた日本では無視されて、26年を経てやっと出版された著作である。この26年の経過が感慨深く、白人至上主義に一矢を報い日本人の誇りを取り戻す日本人必読の一冊です。2016/05/02

ty.

3
勝てば官軍負ければ逆賊、もしくは勝者こそ正義。そんな言葉が浮かびます。一人でも多くの日本人が自国の成り立ちに感心を払ってくれることを切に願います。2010/08/22

Hiroki Nishizumi

2
興味深く読めた。事実を書く、これがジャーナリズムなので著者はそれを実践しているだけなのだな。それにしても事実を知らない人間が多いような記述に驚くばかりだ。2017/10/24

そら

1
いわゆる「自虐史観」を持ってしまっている(持たされた?)日本人と対照的に、自分たちこそが優位、進歩的だという歴史背景を当たり前に持った欧米人に対する、アンチテーゼともいえる論証を試みた本書。 目からウロコな新鮮な発想も提示されていて勉強になりました。2016/07/17

がんぞ

1
貿易協定のみならずBIS規制など国際金融市場でもスポーツの世界でも、日本不利にルール改正が行われることが多い。大東亜戦争の直前にもそうした不当な圧迫があり、米国国民へ「{文化的には支那の模倣劣化にすぎない}日本は野蛮な軍国主義・神政国家で泰平な支那に露骨な侵略=植民地化を進めている」と世論操作が行われたが/そもそも幕末に砲艦外交で不平等条約を押し付けられ(幕府の提案した“関税17.5%”は拒否され、火事場泥棒的金銀交換で金が流出)奴隷制と阿片は拒否できたが改正には戦争できる国であると示す必要があった2014/07/22

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