恋愛の昭和史

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  • サイズ B6判/ページ数 355,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163668802
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0095

内容説明

「恋愛」に王道なし。不公平で、不平等なもの、それが「恋」なのである。男と女の機微に真正面から切り込んだ本格恋愛研究の決定版。

目次

普遍的現象としての「恋愛」
「家庭小説」とその周辺
「失恋小説」の誕生―久米正雄の『破船』事件
恋愛と結婚の啓蒙家・菊池寛
「遊蕩文学」の巨魁・里見〓(とん)
男の貞操と広津和郎のX子事件
女たち、性を描く―宮本百合子、コロンタイ
「女の一生」小説の誕生―岸田国士、山本有三
作家たちの恋愛と結婚―伊藤整、石坂洋次郎、石川達三
ジッド『狭き門』の深く広い影響について―芹沢光治良、福永武彦
戦後における「解放」の嘘―『君の名は』
女の欲望―平林たい子の文学史からの抹消
戦後の石坂洋次郎と石川達三
姦通のモラル―巻正平の敗北
昭和後期性愛小説―瀬戸内晴美、渡辺淳一、立原正秋
学歴と恋愛―学校の恋愛文化
歌謡曲の時代
自由恋愛中の不自由

著者等紹介

小谷野敦[コヤノアツシ]
1962年、茨城県水海道市生まれ。東京大学学術博士、国際日本文化研究センター客員助教授。比較文学者、文芸評論家として幅広いフィールドで活躍している。2002年に『聖母のいない国』でサントリー学芸賞を受賞した
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Gen Kato

4
文学史としてひじょうに面白い切り口であり論述。わくわくしながら読みつつ、まだまだおのれの読書量が足らんな、と反省。2017/11/23

i-miya

4
プライドかなぐりすてて失恋の悲しみをやぶれかぶれになって書きまくる漱石や武者小路の出現2009/05/20

bookends

3
こんなタイトルですが文学史として面白いです。そこに含まれる恋愛思想は微妙です。松村栄子の『至高聖所』まで出てきたので感心してしまった。あれを「学生恋愛を描いている」とは言えないと思うが。2012/07/04

3
最初の方は難しいことがいっぱい、って言う感じでなかなか読み進められなかったけど、中盤から著者の主張とか吐き捨てるような言葉が散見されるようになり、くだけてきてスイスイ読めるようになってきた。しかし、よくこんなたくさんの小説を読んだなあ、と恋愛のことよりもそっちに感心してしまった。学歴と恋愛に固執してる感があるのは、著者が東大出だからですかね。2011/10/23

Skywriter

3
恋愛間の変遷は知らないことも多くて驚かされた。戦前って、以外に奔放だったんですね。晩婚化が進む以上、結婚とセックスが離れるのは必然なので、今の状況は当分かわらないのだろうけど、いつの時代も若者は性に悩み続けるのだろう。2010/06/22

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