出版社内容情報
無宗教のバチアタリ人生をよたよた歩いてきたと自認する著者が、アジア諸国を横断。シーナ的日常を綴った大好評シリーズ第十六弾
内容説明
ありふれた朝があり食うか食われるかの昼もある。正体不明の夜がくる。
目次
サンマ、冷麺、女将漬
道路標語の解釈と鑑賞
踊るだいだらぼっち
染め毛のイデオロギー
恥ずかしい津軽海峡
おじぎと握手
洗濯すると十センチ縮んだ
ニッポン大バカ
ムロアジに悶絶する
ネパールヨレ足袋日記〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
26
あいかわらず世界と日本のあちこちに行く、新宿赤マントシリーズ。東南アジアの淡水系には、巨大な魚がいっぱいらしい。2メートルのナマズには驚くが、日本の環境から考えれば、清潔感などまるでないような場所への旅行だが、シーナさんはものともせずに、冷たいビールがあれば満足そうである。それにしてもベトナム料理がそんなにうまいのなら、行ってみたい気がするなぁ。残念だけど、なんでも危険だからと規制する日本には、将来ダイナミックな冒険をする人間などいなくなる? そして本当の危険に直面しても解決できずになってしまいそうだ。2015/01/05
takeapple
6
スーパーエッセイの系譜も勿論椎名誠の真骨頂である。2004/10/11
yutusbochan(yasuhiko.utsubo)
5
週刊文春赤マントシリーズ、2002年10月から1年間余りのコラム集。尿酸値が高くなって「モ」のつく食べ物を追い求めたり、日曜日に閉まっている商店街の事を書いた事から地元紙の物議を醸し、果てはウリーグ開催で街起こしを室蘭で行ったりと、アジアへの旅を含め椎名さんはとてもアクティブ。2011/02/27
りす
4
ナマズは出てこない。楽しかったです。2015/02/25
wasabi
3
旅好き、自然派、ビール党のおとっつぁんが綴る随筆であった。街に溢れているものの、俺なんぞ普段何気に甘んじている規制看板やら、広告看板・幟、さらには交通標語に対する不快を述べられてみると、「なるほどねぇ、そういうのは日本独特のナンセンスなんだ」と気付かされる。現状満足かつ安易妥協型の思考回路では、そうした風土にすっかり同化してしまってて、腹も立たなかったわけだ。2006/05/01