内容説明
「永遠の二枚目」長谷川一夫が負わされた左頬の疵。事件の真相を初めて明らかにした、傑作評伝。
目次
隣の家
稚児の剣法
藤十郎の恋
一本刀土俵入
男の花道
めもりあるるーむ
著者等紹介
矢野誠一[ヤノセイイチ]
昭和10(1935)年東京生まれ。麻布学園、文化学院に学ぶ。演劇・演芸評論家、コラムニストとして活躍
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感想・レビュー
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takao
3
ふむ2024/02/20
駄目男
2
長谷川一夫に対して以前から三つの疑問があった。時代劇の七剣聖と言われる大河内傳次郎 · 片岡千恵蔵 · 嵐寛寿郎 · 阪東妻三郎・市川右太衛門・月形龍之介、そして長谷川一夫。後輩の大川橋蔵、中村錦之助、東千代之介、市川雷蔵、大友柳太郎、近衛十四郎など全員が時代劇スターらしい芸名なのに長谷川一夫だけが何故に普通の名前なのか。戦前、何かの諍いで長谷川一夫は頬を剃刀で斬られているが理由はなんだったのか。名優揃いの時代劇スターの中にあって何故、長谷川一夫だけが国民栄誉賞に輝いたのか。和芸に素人な私には難しかった。2016/11/12
Pio
1
どんなに素敵なパフォーマンスでも、継承というか、魅力の持続ができないと悲しいもんなんだな、と思った。 ライブでも映画なんかにしても、「思ってくれる」こっち側の存在が「主体」なきあとに残す「表現」って大事だと思った。長谷川一夫云々は別にして。2020/03/04
みつひめ
1
長谷川一夫といば大河ドラマ「赤穂浪士」と宝塚の「ベルバラ」演出という世代にとって(「赤穂浪士」はリアルタイムでは見ていないけど)、知らなかったことがてんこ盛り。戦前の歌舞伎界の身分制度については、まぁまぁ知らなかったわけではないのだけれど、興行会社のやり方にはかなり驚いた。一度くらい「東宝歌舞伎」を見てみたかったなぁ。2011/08/24