内容説明
いま“彼方”を夢見る若者たちに贈る『深夜特急』のすべて。
目次
深夜特急(朝の光―発端;黄金宮殿―香港;賽の踊り―マカオ;メナムから―マレー半島1;娼婦たちと野郎ども―マレー半島2;海の向こうに―シンガポール;神の子らの家―インド1;雨が私を眠らせる―カトマンズからの手紙;死の匂い―インド2;峠を越える―シルクロード1 ほか)
深夜特急ノート
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
踊る猫
32
大陸を踏破する、実にダイナミズムにあふれた旅の記録。だが、虚心に読み進めていくと見えてくるのはもちろんその鋭い観察眼で語られる異国情緒の生々しさもさることながら、沢木自身がどこかで「旅の終わり」を意識し始めてあてどもないその日暮らし・さまよいの日々に終止符を打つことを決意するところで、つまり「成長」が如実に刻まれている。沢木にとって旅行とは愉快な非日常としてただ称揚して済ませられるだけのものではなく、その裏側に日常に帰ってこれなくなるかもしれない魔性の魅力を忍ばせたものでもあるのだろう。旅とは危険なものだ2024/03/06
踊る猫
29
2周目になるこんかいの読書。やはり、ここまで律儀さをきわめた筆致でつづられる旅程の記録にぼくはつい「人生の縮図」という陳腐な言葉を当てはめたくなってしまう。ほぼ1年をかけた旅行でさまざまな人々に会い、そこの国の人々や文化について安直に・やみくもに「文化論」せずにフェアに見つめる姿勢を好ましく思うのは、あるいは「沢木節」「沢木スタイル」とでも呼ぶべき独自の空気感に慣れたからかもしれない。こちらの俗情に訴えず、そして奇抜さを狙わず、きわめて誠実に体験した事実を主観から(悪く言えば独善的に?)書き記す態度を好む2025/12/17
Cinejazz
14
〝インドのデリ-からロンドンまで、乗り合いバスだけを使って、ひとり旅をしてみたい。ある日、そう思い立った26歳の<私>は、仕事のすべてを投げ出して旅に出た〟・・・大学卒業直後の沢木耕太郎が、「書くこと」を一生の仕事とは思っていなかったし、進むべき方向も分からないなかで、自分に猶予期間を与えるつもりで、とりあえず旅に出てしまったという、およそ1年にわたった紀行文学『深夜特急/ミッドナイト・エキスプレス』の完全版。 1974年当時のアジア、インド、中東、西ヨーロッパでの体験記は、今も瑞々しさが溢れでている。2022/04/21
くるり
7
深夜特急。若いころに読んだときはアジアの印象が強かったですが、今回はヨーロッパの旅の終わりが印象に残りました。2022/12/19
しじみ
7
面白かった!日本からロンドンまでの乗合バスでの旅を記した旅行記。地域的な魅力は香港とインドが抜群。あとはトルコに愛人、イタリアに本妻を置いていた日本の美術家の話も印象的だった。国境を跨いだ旅、行ってみたいなぁ。




