出版社内容情報
80周年記念出版 藤沢さんの遺したもののすべてを語る
全集二五巻にそえて贈る一冊だ。この作家が遺したもの、そのゆたかな文学世界におおくの人々が文をよせ語り尽した。その全文集!
担当編集者より
藤沢さんの全集は、この夏補巻二冊をくわえ通巻二十五巻をもって無事完結しました。別巻としての本巻は全集末尾にそえ、作家とその世界の案内となるものです。この稀有の作家によせて、さまざまな人々に書かれ語りつくされた文章を収集。元になったのは、『藤沢周平の世界』『藤沢周平のすべて』、さらに文庫解説、逝去ののちに書かれた粒よりの文章。こんごの藤沢文学研究の基本文書となるべき本ですが、なによりこの作家の愛読者ならちょっと見のがすわけにはいかない一冊です。(MK)
内容説明
この稀有の作家を語りつくした、さまざまの人人、さまざまの文章。愛読者にはみのがせない一冊。全集二十五巻にそえて。
目次
藤沢周平の世界
文庫解説
藤沢周平のすべて(別れ;周平さんと私;藤沢周平が遺した世界;半生を紀行する;藤沢作品と私;藤沢さんを語りつくす;藤沢さんの頁;藤沢さんへの手紙)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モトラッド
33
★★★★☆全集の二十七巻目に当たる“別巻”。題して「藤沢周平の世界」「藤沢周平のすべて」「文庫解説」。この稀有な作家を語り尽くした、錚々たる方々の貴重な文章が収録され、愛読者必見の一冊。更に、錚々たる作家らの対談、藤沢氏への「なぜ時代小説を書くのか」と言うインタビューも掲載され(正味16頁)、興味の尽きない内容に、深く感銘しました。加えて、12頁に渡り、レアな写真も載っています。全集の“取り”を飾るに相応しい内容で、嬉しい限りです。2022/05/23
ach¡
14
私は藤沢作品に惚れた。と思っていたが自分でも気付かぬうちに小菅留治さんに惚れてしまったようだ。人物そのものに興味がある。ファンならこの別巻は相当読み応えがある。井上ひさし氏作画の海坂藩地図も見れる。城山三郎氏との対談も興味深い。原子力や遺伝子工学について先を見据えた発言もしている。戦争、政治、経済も語る。全文庫解説あり。「藤沢周平の全て」から“別れ”丸谷才一氏の弔辞は、端から込み上げ涙なくしては読めなかった。インタビュー“なぜ時代小説を書くのか”も面白い。図書館で借りたが購入して手元に置いておこうと思う。2015/03/26
Genei-John
1
様々な人が書いた藤沢周平に対する文章。佐野洋が書いた追悼文は前巻の藤沢周平の「推理日記」評の対をなす感じ。本書で藤沢周平全集を読了することができた。2013/08/26