感想・レビュー
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ほうすう
12
盧溝橋事件からの日中戦争・三国同盟・日米開戦・そして終戦までが描かれる。西園寺が亡くなり、原田熊雄が病床に就くことが増えて、木戸と近衛が一つの中心として描かれる。近衛文麿も哀れな人ではある。皆が期待して、気を使い過ぎて、結果的に失望される。治世ならばともかく戦時期の宰相の器ではなかったな、せめてもう少し芯の強さのある人ならば…。また近衛も良くはないが、木戸も木戸である。態度がイマイチ不透明なところはある。後世から振り返っているから何とも言い難いがどうしてこうなったんだろうなあ……。2023/07/19