出版社内容情報
軍雄割拠の乱世を描いた中国古典「三国志」を語るに著者を措いて人なし。天下制覇を夢みる梟雄謀将登場して壮大な戦国ドラマを展開
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tanaka9999
8
1974(昭和49)年第1刷、文藝春秋の単行本。五斗米道の人物を中心として描く。三国志の各英雄はその時々の主人公格が中心に据えられるが、曹操がカッコよく描かれている点はよく指摘されるところ。たぶん曹操についていえば、「悪人」度合が低く、その分弱みなどといった人間味が増しているところか。この巻でいえば董卓なんかは、すごく悪人っぽく書かれているか。2022/10/05
f_potato_yg2
1
仏教の拠点 白馬寺と、道教である五斗米道がメインとなりながら、董卓、曹操や劉備、関羽などと知り合い、動乱時代に巻き込まれる。 主人公に武将を置かないことで、三国志の武将たちが、よりみずみずしく描かれている。「黄金の日日」に似た雰囲気。陳舜臣さんの丁寧で、鮮やかな筆致が、物語を引き込ませる。すぐに読み終えることができました。2023/07/09