出版社内容情報
日本政府がやった対露戦の戦略計画は、ちょうど綱渡りをするような、つまりこの計画という一本のロープをはずしては勝つ方法がないというものであった。ひとつでも踏みはずせば敗亡する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mayu
10
日清戦争が終わり、子規が亡くなり、日露戦争の開戦が決まった。秋山兄弟の活躍より、周辺国や政治家たちの事情が多く描かれていて、名前しか知らなかった人たちの性格や人間関係がわかって面白かった。結果を知っている後の時代の者が評価を下すのは簡単だけど、この時代の人々がそれぞれに善と思うことを一生懸命やり、奇跡的に全てがうまくいった、この捨て身の、尋常ならざる努力が掴みとった「幸運」を「実力」と過大評価した妄信が後の太平洋戦争という暴挙、大敗を招いたということは、私達が知っておかないといけないことだなと。やっと物語2021/02/14
けーき
4
日露戦争をせざるをえなかった事情を見てきたように描いています。日、英、露、独、米それぞれの探り合いは面白かったです。 でも軍艦の装備や軍の階級がでてくると斜め読みしました。何故か軍人秋山兄弟には好感もてました。次は、戦争場面手強いかも。2021/05/31
さあちゃん
4
正岡子規の精神力に感動。臆病なんかじゃない。自分の本分を理解して、何事にも恐れず信念を貫く姿勢は本当にすごい!2020/08/12
りゅう
3
どうやって日本は大国ロシアと戦ったのか、三人の日本人を軸にして話は続けられる。陸では兄の秋山好古、海では弟の秋山真之の兄弟がいたからこそ、ロシアに立ち向かうことが出来た。2022/07/28
あつし
3
秋吉兄弟がどんどん活躍し始める。子規との絡みも面白い。2019/05/20