内容説明
徳を失い腐敗した後漢王朝の悲劇から、壮大な歴史叙事詩が始まる。三国志への巨細、周到な序曲というべき巻である。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
future4227
70
文庫化まで待っていられるか!と勇んでハードカバーの初版本を買ったにもかかわらず、はや14年もの間、本棚に飾り続けてしまった。この度やっと陽の目を見ることに。さすが宮城谷さん、第一巻からして他の作家さんとは全く違う。なんと後漢の始祖光武帝から話が綴られ、曹操の祖父で宦官の曹騰の幼少期からの生涯がメインとなって進んでいく。なぜ宦官たちが力を持つようになったのか、その歴史的背景がよくわかる一冊。外戚との対立の中で楊震、李固、張綱といった優れた官吏たちにスポットをあてるあたり、宮城谷さんならではの三國志だ。2018/06/14
けい
69
万城目さんの「悟浄出立」を読んで趙雲の話から久々に三国志の話を読みたいと思い手に取りました。学生の頃、吉川英二さん、横山光輝さん(漫画やろ)、光栄(ゲームやろ)には触れましたが、基本は三国志演義になるので、それとは違った物が読みたかったのでこちらを選択。第一巻では後漢の時代を描き、今後物語の主役になるであろう魏の曹操の祖先の起こりへとつないでいき、ウンチクを含んだ脱線で物語を盛り上げていきます。じっくり読みたいシリーズなので、1年くらいかけて読んでいきたいと思います。2014/12/11
優希
40
後漢末から物語は始まります。劉備も関羽もまだ登場していません。それでも三国に至る前の歴史を見れるのは興味深かったです。これからどのように物語が展開して行くのか楽しみです。2024/04/03
しーふぉ
20
劉備や曹操の話しを想像していたが、第1巻の主役は曹騰といってもいいくらい。曹操の祖父に当たる人の前の時代から話しは始まる。2018/10/08
野の花
20
曹操のおじいちゃんが若い頃の話です。宦官になった経緯や幼い頃から側で仕えてきた皇帝が亡くなり次期皇帝を決めるまでが書かれています。難しい言葉が出てきたり、登場人物の名前を覚えるのも大変なのですが、面白いです。二巻が楽しみです。2017/08/25