内容説明
渥美清がいた、クレイジー・キャッツがいた、坂本九がいた、青島幸男がいた、前田武彦がいた。「シャボン玉ホリデー」「九ちゃん!」「ゲバゲバ90分」などヴァラエティ番組を中心にふりかえるメディア現代史。
目次
「イグアノドンの卵」
テレビジョンことはじめ
時代の入口の人々
パイオニアの大きな実験
黄金時代ひらく
青島幸男の波紋
植木等と「明日があるさ」
東京オリンピックとダニー・ケイ
「九ちゃん!」の内側
“坂本九”の作り方
「ジェンカ」の年
難航する「植木等ショー」
ドリフターズとコント55号
萩本欽一の輝ける日々
「ゲバゲバ90分!」への道
なぜ、「黄金時代」か?
五十年後の荒野
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
83
昭和30年代半ばから普及を始めたテレビ。その番組制作に携わってきた著者の本。幼かったのであまり記憶がほとんどない頃から、中学生あたりの様々なバラエティーやコメディーについて、プロヂューサーやディレクター、ミュージシャン、喜劇人たちの思い出を含めて書かれている。私がテレビを見て爆笑していたのは、巨泉・前武のゲバゲバ90分やコント55号の時代だ。今のような放送倫理が厳しくなかったので、コント55号の野球拳といったことが出来たのだろう。(若い人知らないの当然、すいません)現代テレビを見ない人が急増中・・・2024/11/21
阿部義彦
16
古書市にて、元放送作家の小林信彦さんが文藝春秋に01年~02年に連載したのに加筆修正したもの。私の生まれた61年は映画は下降線になりテレビの黎明期、初期は生放送が主で本人が見ることも無く消え物という認識、録画になってもテープが高いので放映したそのテープに上書きして次の番組を録画してたので、黄金時代の70年位のコント55号の映像は残っていないとの事。この本の主役はディレクターの井原高忠とも言えます。現在は私は一切テレビは見ません。始まりが有れば終わりも有る、何の反省も無いTV局は今の政治同様ドブさらいが必要2024/03/09
つちのこ
4
著者は放送作家として活躍し、テレビの草創期から1970年頃まで一貫してバラエティ番組に携わっていた。『ヒッチコック・マガジン』という雑誌の編集長の傍ら、クレージーキャツ、坂本九、コント55号、ドリフターズ、渥美清、大橋巨泉など、多くのタレントの台本を書き、お茶の間の裏方として活躍をしていた。永六輔、青島幸男、前田武彦、井上ひさしなど放送作家だった頃のエピソードや、日本テレビの辣腕ディレクター・井原高忠との出逢い、渡辺プロとの全面戦争など芸能界の裏話も含めて興味が尽きない。(2003.4記)2003/04/03
koishikawa85
3
中心になっているのは日本テレビの井原高忠という人物である。次々に人名が出てきていささか読みにくいし、横山やすしや渥美清の評伝には及ばないが、それでもそこそこ面白かった。日本テレビとナベプロの抗争というのは有名な話らしいがそれも知らなかった。ただこの人は当時から巨泉が嫌いだったようだ。2016/08/13
tarbow59
2
☆☆☆☆ 日テレの井原Pの話、巨泉のキャラクターの話、興味深い。2020/07/23