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文学を探せ

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  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163577906
  • NDC分類 904
  • Cコード C0095

目次

中上健次の不在から、話は高橋源一郎・室井佑月の部屋へ
あいまいな日本の「私小説」
庭師と「文学」、本屋のおやじと「文学」、文学者と「文学」
「フランス文学」と「文学」との関係について
「年表」が「文学」になる時
十一月十日の死亡記事に載っていた二人の文学者
この半世紀の文芸誌新年号の短篇小説を、十年ごとに「おせち料理」のようにつまむ
柄にもなく、少し使命感などを覚えていたその時に…
二〇〇〇年における新聞小説のリアリティとは
「ゼロ発信」と「めぐり逢い」の間の二十五年
母国語でない、素敵に素晴らしい日本語に出会うまで
批評としての書評とポトラッチ的書評
大学の文学部と「文学」の関係について
「言葉」の「正しさ」と「正確さ」の違いについて
インターネット書評誌の私物化を「ぶっ叩く」
沢木耕太郎の純文学書き下ろし小説『血の味』を読んでみた
消費される言葉と批評される言葉
その夜の出来事
「あとがき」にかえて

著者等紹介

坪内祐三[ツボウチユウゾウ]
1958年、東京生まれ。早稲田大学文学部卒業。「東京人」の編集者を経て、コラム、書評、評論など執筆活動を始める
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

袖崎いたる

11
ちょっとぼくの文学の定義が揺らいできた。ぼくはラノベと純文学の違いを濃度の違いだと考えて同じ<文学>の枠に入れられると考えてたけど、自分の言葉で書くことや論でなく描写の重視、それに個人と世界とを接続させる社会への配慮(ネットの言説は概ねこれと対立する)、更には読み手に身体的な感覚の動員を要請させる表現の有無などを条件として突きつけられると、ぐぅの音すら発せられそうにないね。この本で探される<文学>は圧倒的に個であるこの自分の現実を構成する、「正しさ」よりも「精確」なレトリックのことかと思いますです…はい。2016/09/10

あうる

4
文藝時評と云うものらしいが...坪内祐三氏の、約2年に亘る『文學界』での連載を、後書きを加え1冊に纏めたもの。最終項には、三島由紀夫と自己を巧みに(偶然で済ますべきか?)交錯させ、言語のリアリティに寄せる意気を述べるが、その三島の用う"文士"と云う自称は、坪内氏の文学への姿勢と期せずとも共鳴する。2014/01/12

いのふみ

3
坪内さんは出版界の状況に静かに怒っている。その怒りは、読者としてその世界にいる者に対してもけっして他人事ではないだろうと我が身を顧みた。何より、坪内さんにはもっと長生きして、怒ってほしかった。2022/02/03

yoyogi kazuo

2
全体的に危険なくらいに切れ味が鋭く、言葉に「つかれた」挙句なのかどうか、連載中に靖国通りで暴漢に襲われ重傷を負った出来事や父親の刑事事件の経緯など私小説的にも読める。沢木耕太郎の小説『血の味』への書評が面白かった。2022/01/23

タク

2
言葉と肉体の二律背反の話はリアルタイムで俺が今直面してて、ちょっと考えさせられた。真面目になるなよ2015/03/17

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