目次
第1章 エヴァンゲリオン・アンバウンド―その記号性と身体・倫理(心的葛藤のない「戦争」;第3東京市の終わらない夏;宮台真司の吹っ切れ方とデカダンス ほか)
第2章 精神的エイズの世紀―「虚構/現実」を突き抜けるもの(消費社会での「知識」はサブカルチャーとして発現する;永山則夫の閉塞感と陸奥A子のフィクション;ジャパニメーションと吉本ばなな ほか)
第3章 天皇制の現在と江藤淳の死―「焦立ち」の根源にあるもの(サブカルチャーに擦り寄る純文学;死んでから自殺した森鴎外;「江頭淳夫」にかえれなかった ほか)
第4章 オウムと格闘技と糖尿―立ち停まることの意味と場所をめぐって(立っている場所は現象の内か外か;信仰と宗教を代行するもの;あり得る極端な二つの場所から ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
加藤
4
村上龍との対談で柄谷行人がヘディングすると馬鹿になるなんてあまりにもテキトーにサッカーにいちゃもんつけてて笑ったが、吉本隆明もシンクロに苦しそうだからやめなさいとか言っててすごい。何かしら、スポーツには真面目に語ることを抑制する構造があるのかもしれない。ルールに縛られた競技がときに滑稽であるのは美しいことでもあると思うので、そういう文章も読みたい。2022/01/15
aoyami
2
だいたい、を許せなくなってきてる余裕のない社会はたぶん今も加速し続けている。2008/11/28
paseri
1
これは思想の本である。タイトルは如何なものか、とは思うのだけれど、内容は社会的思想の移り変わりについて論じられているもので、なかなか読み応えがあった。「社会学」という名目で、こういう人たちの講義を受けてみたかったな。2014/07/20
じゅんじい
0
本の構成も「だいたいで」決めたのか、アニメからプロレス、純文学批評、果ては糖尿病まで広がっている。読者も肩ひじ張らず、だいたい理解する程度に読めばいいのかもしれない。なにかかにか、興味深い話が出てくる。2016/10/12
欠陥コイン
0
201007212010/07/21