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出版社内容情報
昨年五月、日本人女性を含む多数の死者を出したエヴェレスト登山隊に参加、ぶじ生還した作家が著した遭難記録。全米ベストセラー
内容説明
’96年5月、多くの死者を出したエヴェレスト登山隊に参加、九死に一生をえて生還した作家が描くエヴェレスト大量遭難の軌跡。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ビブリッサ
42
-あの喜び-。登頂者にだけ許された湧き上がる高揚感。それを金で買えるのか?固定ロープべた張りなら可能か?引き寄せの法則から“成功イメージ”は大事だが、楽観的予想と混同してはならない。天候の予測、目前の頂上に登りたい・登らせたい(金を払ってるんだ・金を受け取ったんだ)、登頂目前の渋滞に予定の時間が少し遅れても…。そして、嗚呼、手招きする空の青と山頂の白の神々しさよ!この遭難に特定の犯人はいない。命と欲を天秤にかけたバベルの塔以来の人間の罪だ。エベレストに登るとき、人が勝つか山が勝つか、決定権は常に山にある。2016/06/23
スー
21
15エベレスト頂上付近で起きた遭難事故を参加していた人が書いているので遭難時に起きた悲惨な状況がとてもリアルでした。どんなに慣れた経験豊富な登山家でも低酸素低温状態では正常な判断力を失うし鍛えた体力も発揮出来なくなる。生きている人間の顔が凍るなんて恐ろしすぎる!大金を払ってこんな辛い体験をするなんて理解できないです2022/02/23
アルプスの空♪
18
一度読み続けられなくて投げ出した本でしたが、今回は最後まで読むことができた。山の天気の変化は”怖い”としみじみ思う本ですが、何があったとしても山の魅力は永遠に変らないのだろう~登攀の様子が詳しくて読みながらエベレストに触れているきがした。2011/07/21
かぎしっぽ
11
山岳小説に「96年のエベレスト」が出てきて、どんな事故だったのかネットで調べて概要はわかったものの、もう少し知りたい気がして読んでみました。結局何故こんな事故が起きたのか、という点については、登山素人で乱暴な見方ですが「ちょっとした判断ミスや、誤解、そもそも低酸素症で正確な判断なんてできやしない…エベレスト登ろうとすること自体が原因の一つ』だと思いました。それでも山に登ろうとする人はいなくならないだろうし、登れる人がちょっぴり羨ましい気もして、山ってすげーなと思いました。2014/05/20
よしじ乃輔
9
12人の死者を出した1996年エベレスト大量遭難。生還した著者の取材と遭難の記録。有名クライマーがガイドとなり登山を成功させる商業登山。一つのミスが積み重なりベテランでも遭難や死に至る怖さ。自然に人間は敵わない、と痛感します。著者は疑問に思うガイドを増補版後書きでも批判されており、事実は一つでも真実は人の数だけある事も改めて感じます。後書きに全部持っていかれた気分になりその点が残念。2022/03/02