出版社内容情報
映画作りの秘密から愛の遍歴まで天才チャップリンのすべてを明す伝記の決定版。映画『チャーリー』原作。年譜・フィルモグラフィ付
内容説明
いま望みうる最高・最良の決定的伝記。秘蔵の個人資料を駆使して明かされる、天才の全貌。『黄金狂時代』『モダン・タイムス』『独裁者』…。映画界の頂点に立ったチャップリンに、だが幾多の嵐が襲いかかる。たび重なる離婚訴訟、愛人との葛藤、FBI=アメリカ当局による陰謀…。スイスでの静かな晩年へと収斂する喜劇王の泣き笑い人生を、厖大な資料をもとに的確に、公平に描き尽くす。
目次
第10章 『黄金狂時代』
第11章 『サーカス』
第12章 『街の灯』
第13章 すべてを離れて
第14章 『モダン・タイムス』
第15章 『独裁者』
第16章 『殺人狂時代』
第17章 『ライムライト』
第18章 追放
第19章 『伯爵夫人』と晩年
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
3
下巻は、「黄金狂時代」から晩年まで。これを読むと、チャップリンの映画人としての全盛時代は10年代半ばから30年代末までの、約20年間だったという事がわかる。その後は、「独裁者」や「殺人狂時代」でアメリカ世論から拒否反応を受けるようになり、石もて追われるように追放される。アメリカ政府、特にFBIの執拗な追求は冷戦期だったからだろうか。前半の栄光時代と後半の苦難と挫折に満ちた晩年という、はっきりと対比される後半生だ。「ライムライト」での、往年のライバル、バスター・キートンとの共演のくだりもしんみりした。2012/07/03