出版社内容情報
独創的・先見的発想と抜群の説得力で日本電子工学を育てたTV用アンテナ発明者の足跡。湯川秀樹、江崎玲於奈、西澤潤一らも登場!
内容説明
電子工学・電子産業という言葉を日本で初めて使ったTVアンテナ発明者。湯川秀樹、江崎玲於奈、西沢潤一らを表舞台に登場させた名伯楽。説得力、交渉力に富んだ名組織者。八木秀次の波瀾の生涯を軸に草創期日本エレクトロニクスの歩みを辿る書き下ろし力作。
目次
第1部苛烈の人(師恩の独創者たち;学者の世界;異郷での研鑽;杜の都の炎;八木アンテナ発明の相剋)
第2部 孤独な名伯楽(異才集まる“街中の帝大”;湯川秀樹と朝永振一郎;八木をとりまく明と暗;大胆な賭け 中間子論;説得力と先見力)
第3部 戦争の中の科学者(戦時科学ブームに抗して;科学動員の虚と実;技術院総裁;「八木の時代」の終わり)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kiyoshi Utsugi
30
・苛烈の人 ・孤独な名伯楽 ・戦争の中の科学者 の三部構成で、大きくは最初が東北大学時代、次が大阪大学時代、最後が東工大、技術院総裁時代。 この本を読んで初めて知ったのですが、西澤潤一は渡辺寧を師匠としており、その渡辺寧は八木秀次を師匠としていたので、西澤潤一は八木秀次の孫弟子ということになるんですね。 結構、暴露話的な話も書かれていたので、面白かったです。🤗 この本を読んで知ったのですが、電気学会の初代会長は、榎本武揚だったのですね。電気学会が出来た時逓信大臣がちょうど榎本武揚がだったからみたいです。2021/12/05
driver1988
0
八木さんの言葉には考えさせられる。「予想通りの結果が出てくるような研究は、大したものではない。予想も出来なかったような結果が出るような研究こそ、重要なのだ。だから理論よりも実験が大事だ。予想もしなかった結果は、常に実験から出てくるからだ」「単純な実験は、しばしば重要な内容を持っているものだ。問題はそれに気がつくかどうかだ」「研究とは、問題を解く事よりもむしろ、問題を発見する事なのだ」2010/10/21
レフ
0
http://d.hatena.ne.jp/perfectspell/20090929/p12009/10/01
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- 嗤う村 13話