出版社内容情報
世界を震撼させた三日間の詳細な記述と八月政変の背景をソ連の代表的ジャーナリストの一人が冷徹な目で捉えたインサイド・レポート
内容説明
本書は世界を震撼させたクーデターの3日間を中心に、それが起きるに至った歴史的流れや背景を描いたドキュメントである。なかでもペレストロイカの開始からソ連終焉までの過程が、驚愕の新事実と巧みな構成によって、手に取るように鮮やかに活写されている。おそらく今後これを上回るものは出ないだろう。現代史を語る上で見逃せない傑作である。
目次
大統領のギャング団
第1部 1991年8月19日(ニーナ・アンドレーエヴァの諸原則;トビリシの舞台稽古;同志よ…そうだ!「500日計画」を潰せ)
第2部 1991年8月20日(「赤の広場」の狙撃;12月の暗い日々;ヴィルニュスの小クーデター;軍産複合体がやって来る)
第3部 1991年8月21日(逆流;パヴロフの条件反射;「ボリス、君は、間違って、いる!」;嵐の前の静けさ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
2
著者は少年時代を欧米で過ごしたソ連時代の著名な国際派(父親はフランス人)ジャーナリスト。1991年8月に勃発したクーデターの三日間について、当時のソ連指導部の去就を中心に取材している。全体的にホワイトハウスに詰めかけた群衆の様子とか臨場感はあるが、クーデター後間もない著作なので、その全貌はイマイチ見え難い。クーデター首謀者達の去就が、クーデターへと至る経緯も含めて内容の中心だが、ペレストロイカ推進派と反対派の危うい均衡の上に立つゴルバチョフ政権の内情も、今となってはソ連の末期的状況に見える。2025/08/15




