出版社内容情報
パリではコンサート三昧、操縦席では巻煙草。第一次世界大戦で活躍した日本人貴公子が母国の空に描いた、はたせなかった夢の軌跡
内容説明
1910年、一人の日本人貴公子が、当時の航空先進国であったフランスの地を踏んだ。操縦術を習得しながら、自ら設計した滋野式「わか鳥」号を製作してパリの新聞に絶賛される。帰国して軍の操縦教師を勤めたが、体面と昇進をかけた軍人との確執から辞職。再び海を渡り、第1次大戦下のフランス軍に従軍する。対ドイツ空中戦の一級パイロットとしてレジオン・ドヌール勲章を授与された。戦場においてなお優雅なふるまいは、キャピテーヌ(大尉)としてよりバロン(男爵)として親しまれ信頼された。
目次
初恋
滋野式「わか鳥」号
フランス陸軍従軍
N26鴻中隊
挫折